2月は年金の支給月です。年金は偶数月に支給されますが、2024年度の偶数月は「2月」が最後。そのため、2024年度分の年金は、2月に支給される分が最後のようなイメージもありますが、これは誤りです。
2024年度に引き続き、2025年度の年金額も前年より1.9%増額されることになりましたが、2025年度分の年金は4月になったら受け取れるのではなく、もう少しあとになります。
そこで今回は年金の支給日の仕組みについてお伝えします。記事の後半では、最新の平均年金月額についても紹介していますので、さっそくみていきましょう。
1. 2024年度分の年金は「2月支給分で終わり」?
私たちが受け取る、あるいは受け取る予定の年金ですが、現行の仕組みでは、偶数月の15日が支給日になっています。
15日が土日祝の場合は、その直前の平日が支給日となります。給与のように毎月受け取るのではなく、2カ月に一度支給される仕組みです。
また、年金は前月と前々月の2ヶ月分が支給されることになっています。たとえば、2025年2月に受け取る年金は、2024年12月分と2025年1月分の2ヶ月分です。
2025年の2月分と3月分に関しては、2025年4月に受け取ります。つまり、2024年度分最後の年金は4月に受け取ることになります。
新たに改定される新年度分の年金は、2025年の6月から受け取ることになります。
2. 令和7年度の年金額はいくら?
令和6年度の年金月額は、国民年金(老齢基礎年金・満額)(※1)が6万8000円、厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)が22万8372円(※2)となっています。
※1 昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金(1人分・満額)は6万9108円
※2 男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45.5万円)で40年間就業した場合、受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
令和7年度の年金額は、この額より増えて国民年金(老歴基礎年金・満額)が6万9308円、厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)が23万2784円となっています。
年金額は物価変動率や名目手取り賃金変動率、マクロ経済スライドによって改定、調整されています。
令和7年度に関しては、物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回ったため、低い方の名目手取り賃金変動率を用いて改訂され、マクロ経済スライドによって調整されています。その結果、年金額の改定率は1.9%となっています。
日本の年金制度は現役世代の保険料が、そのまま年金支給の財源となる賦課方式で成り立っています。現役世代の負担に配慮し、各世代の給付の公平性を保つため、これらの仕組みが採用されています。
その一方、年金額の伸びを抑制するため、物価上昇分が年金支給額にそのまま反映されていません。
マクロ経済スライドに関しては、5年に一度おこなわれる年金財政検証にて早期に終了させる案が議論されていましたが、次回に先送りされる可能性も出ています。
3. 厚生年金・国民年金の額面はいくら?
年金はリタイア後の生活を支える大切なお金です。年金受給額の水準によって生活レベルが左右されるため、それぞれの世帯が受け取る年金額を把握することは大切なことです。
では、実際に現在のシニアがいくら年金を受け取っているか、確認してみましょう。
厚生労働省年金局が発表した最新のデータ(「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」)より、厚生年金、国民年金、それぞれ平均受給月額についてみていきます。
3.1 国民年金の平均月額
【グラフ】国民年金の月額(男女別の平均月額&1万円刻みで見る)

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成
全体平均月額:5万7584円
【内訳】
- 男性平均月額:5万9965円
- 女性平均月額:5万5777円
3.2 厚生年金(第1号)の平均月額
【グラフ】厚生年金の月額(男女別の平均月額&1万円刻みで見る)

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成
全体平均月額:14万6429円
【内訳】
- 男性平均月額:16万6606円
- 女性平均月額:10万7200円
※国民年金の金額を含む
年金額は、保険料の納付期間、会社に勤めていた期間、給与・賞与額に応じて、金額が異なります。自分がいくら受給できるかは、「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」などを活用して、チェックしてみることをおすすめします。
4. まとめにかえて
本記事では、年金の支給スケジュールや平均の年金受給額について確認しました。
昨年度に引き続き、2025年度も物価上昇等の影響を受けて、年金受給額がアップします。改定率が年金額に反映されるのは、2025年6月支給分からになります。
今月に入っても、多くの食品などが値上げしており、物価は継続して上昇しています。
年金受給者で住民税非課税世帯には年金生活者支援金制度などが整えられているほか、住民税非課税世帯向けに3万円の支援金が新たに支給される予定とはいえ、生活が厳しいと感じている世帯は少なくないのが現状です。
とくに、自営業者など国民年金の被保険者期間が長い方は、厚生年金と比較すると、受給額が低くなります。年金額が少ないと、貯蓄を取り崩すスピードも速くなるため、早めに老後資金の準備を進めておくことをおすすめします。