3. 「国民年金(基礎年金)」の受給額はいくら?
現役時代に一度も厚生年金に加入したことがない方は、所定の受給要件を満たしていれば、老後は「国民年金」のみを受け取ることになります。国民年金の受給額は以下のとおりです。
3.1 国民年金(老齢基礎年金)の平均年金月額「男女全体で5万7584円」
〈全体〉平均年金月額:5万7584円
- 〈男性〉平均年金月額:5万9965円
- 〈女性〉平均年金月額:5万5777円
3.2 【国民年金】受給額ごとの人数(1万円刻み)
- 1万円未満:5万8811人
- 1万円以上~2万円未満:24万5852人
- 2万円以上~3万円未満:78万8047人
- 3万円以上~4万円未満:236万5373人
- 4万円以上~5万円未満:431万5062人
- 5万円以上~6万円未満:743万2768人
- 6万円以上~7万円未満:1597万6775人
- 7万円以上~:227万3098人
国民年金の受給額は、全体平均で5万円台となっています。しかし、個々の受給額を見ると、1万円未満から7万円台までと、幅広いのが現状です。
次ではイマドキの老齢年金世代たちの「年金への意識」についても見てみましょう。
4. 60歳代・70歳代「年金だけじゃ日常生活費もまかなえない」が約3割
金融経済教育推進機構(J-FLEC)の「家計の金融行動に関する世論調査 2024」によると、60歳代・70歳代の二人以上世帯で「ゆとりはないが、日常生活費程度はまかなえる」と回答した世帯の割合は、60歳代58.9%、70歳代60.0%でした。
一方で60歳代の32.6%、70歳代の30.6%が「日常生活費程度もまかなうのが難しい」と回答しています。
では、なぜ年金にゆとりがないと感じているのでしょうか?
4.1 「年金にゆとりがない」と感じる理由とは?
年金に不安を感じる理由として最も多かったのは、「物価上昇で支出が増えると見込んでいるから」で、60歳代で63.3%、70歳代で62.8%でした。
次いで、「医療費負担の増加」は60歳代で28.3%、70歳代で34.8%、「介護費負担の増加」は60歳代で18.1%、70歳代で26.4%という結果に。
老後に必要となるお金は世帯差・個人差があります。物価の動向や自身の健康状態など、予測できない要素も多いでしょう。
老後生活を安心して過ごすためには、自身のライフプランに合わせた資金計画を立て、先手先手で備えておくことが大切と言えそうです。
5. まとめにかえて
今回は最新の厚生年金と国民年金の受給額を確認してきました。
年金は老後資金の柱です。しかし年金だけで生活をするのは年々難しくなっています。そこで老後資金を自助努力で準備する必要性が高まっています。
物価の上昇を考えると銀行預金以外の方法も視野に入れてみましょう。近年では資産運用を活用する人も増えています。
金融商品には幅広い選択肢があり、自分に合ったものを見つけるには案外時間がかかるかもしれません。
老後の準備は早めに始めるのが吉です。まずは情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
LIMO編集部