3.3 高額療養費制度の支給対象外の費用が含まれている

高額療養費制度は、保険が適用される診療の自己負担分に対して支給される制度です。

しかし、「食費」や「居住費」、「差額ベッド代」さらには「先進医療の費用」など、保険の適用外となる費用は高額療養費の支給対象には含まれず、これらは全額自己負担となるため注意が必要です。

支給対象外の費用を含めて負担を見積もっていないと、想定以上の請求が発生する場合があります。

医療費の見通しを立てる際には、支給対象と対象外の区分をしっかり確認しておきましょう。

4. 現行制度からご自身の自己負担額を確認しておこう

本記事では、高額療養費制度の自己負担額の引き上げについて解説していきました。

政府は、少子高齢化が進む中で増大する医療費の負担を見直すため、高額療養費制度の自己負担額の引き上げを実施すると公表しています。

まだ詳細な情報は公表されていないため、今後の情報をこまめにチェックしておきましょう。

なお、自己負担額は年齢や所得によって異なるため、現行制度における自身の負担額をあらかじめ把握しておくことで、制度改定時の影響をより正確に見通すことができます。

参考資料

和田 直子