2. 公的年金等の源泉徴収票の見方
確定申告が必要かどうかは、「公的年金等の源泉徴収票」を見ることでわかります。ここでは、チェックすべき項目を5つに絞って、その見方を解説します。
2.1 【チェックポイント1】 支払金額
令和6年中に支払われた年金の合計額が記載されています。所得税や社会保険料が差し引かれる前の金額です。この金額が400万円以下で、公的年金等に係る雑所得以外の所得(※)が20万円以下であれば、確定申告は不要となります。
※給与所得や個人年金、生命保険の満期返戻金などが当てはまります。
2.2 【チェックポイント2】 源泉徴収税額
年金から源泉徴収された所得税額および復興特別所得税の合計額が記載されています。この額が0円の場合は、確定申告をしても戻ってくる税金はありません。
年金から所得税が源泉徴収される人は、次に示した金額以上の年金を受け取っている人です。
- 65歳未満・・・108万円以上
- 65歳以上・・・158万円以上
確定申告が不要であっても、所得税が源泉徴収されている人は、その額を上限として、確定申告をすることにより税金が戻ってくる可能性があります。
2.3 【チェックポイント3】 本人・配偶者の状況、扶養親族の数と状況
本人の状況(障害者、ひとり親など)や対象となる配偶者の有無、扶養親族の数などが記載されています。ここに記載があると、左下の欄にその配偶者や扶養親族の名前が記載されます。
該当する場合は、配偶者控除や扶養控除、障害者控除などが受けられるので、記載に漏れがないかチェックしましょう。
2.4 【チェックポイント4】 社会保険料の額
年金から特別徴収された社会保険料(介護保険料、国民健康保険料、後期高齢者医療保険料など)の合計額が記載されています。内訳は次の摘要欄に記載されています。なお、住民税は含まれません。
2.5 【チェックポイント5】 摘要
この欄には、チェックポイント4の社会保険料の内訳と定額減税の記載があります。定額減税は、実際に控除した控除額「源泉徴収時所得税減税控除済額」と控除しきれなかった額「控除外額(控除していない額)」が記載されます。