2. 申請しないともらえないお金2:医療・介護関連

次に、シニア世代が知っておきたい「申請しないともらえないお金」として、医療費用や介護費用も挙げられます。

医療費は、1か月の自己負担額が高額になった場合に申請を行うことで、一定額(自己負担限度額)を超えた分が払い戻される仕組みがあるのです。

また、介護費用についても同様に、申請をすることで「高額介護サービス費」として給付金が支給されます。

さらに、1年間の医療保険と介護保険の自己負担額を合計し、その合計が一定額を超えた場合には、超過分が払い戻される「高額医療・高額介護合算療養費」という制度も利用できます。

3. 申請しないともらえないお金3:雇用関連

最後に、シニア世代が知っておきたい「申請しないともらえないお金」として、雇用関連の給付金制度についても確認しておきましょう。

政府は、さまざまな雇用関連の給付金制度を設けていますが、本章では「高年齢雇用継続基本給付」と「高年齢求職者給付金」について紹介していきます。

3.1 高年齢雇用継続基本給付

高年齢雇用継続給付は、60歳以降に定年後再雇用などで給与が大幅に減少した場合に、支給される給付金です。

受給期間は60歳から65歳までで、次の条件をすべて満たす人が対象となります。

  • 雇用保険の被保険者期間が5年以上ある
  • 60歳以上65歳未満の雇用保険一般被保険者である
  • 60歳時の賃金に比べ、60歳以後の賃金が75%未満に低下している

支給額は最高で賃金額の15%相当額となっていますが、2025年4月から10%に縮小される予定です。

ただし、高年齢雇用継続給付の「給付率変更」の影響を受けるのは、2025年度以降に「60歳に達した日(その日時点で被保険者期間が5年以上ない場合は、その期間が5年を満たす日)を迎えた人」です。

そのため、現時点で要件に該当する方は早めの申請をおすすめします。