2024年は「新NISA元年」でした。新NISAをきっかけに2024年から初めて運用を取り入れた方も多いのではないでしょうか。

筆者はファイナンシャルアドバイザーとして業務を行っていますが、お客様のご相談としては、新NISAについての内容が圧倒的に多いです。

さて、金融庁が公表しているNISA口座の利用状況に関する調査結果を確認すると2500万口座を上回っています。

また、NISA口座における買付額も13兆円を超えており、金融庁が掲げる「貯蓄から投資へ」が少しずつ浸透しているようです。

今回は、新NISAで50歳の方が毎月5万円を積み立てた場合に、15年後の65歳でどのくらいの資産が作れるのか、運用利回り別シミュレーションをご紹介します。

まずは、新NISAの基本をおさらいしていきましょう。

1. 新NISA(少額投資非課税制度)とは何か?投資家のメリットとは?

【写真全8枚中1枚目】少額投資非課税制度の「新NISA」。2枚目/新NISA「非課税」のしくみをご紹介

少額投資非課税制度の「新NISA」

出所:Yusuke Ide/istockphoto.com

そもそもNISA(ニーサ)とは、2014年に誕生した資産形成を後押しする少額投資非課税制度です。

1.1 新NISAとは何か

2014年当初は単にNISAと呼ばれ、その後2018年につみたてNISAが登場することで、一般NISAとつみたてNISAとして併存することになりました。

ただ、それぞれが一本化され、2024年には「新NISA」として利用可能となっています。

では、NISAの最大のメリットは何なのでしょうか。

それは、運用で得た「売却による利益(譲渡益)」や「配当金」などが非課税になることです。

通常、利益や配当金には約20%の税金がかかりますが、NISA枠を利用すれば非課税になるため、利益をまるまる受け取ることができます。

新NISA「非課税」のしくみ

新NISA「非課税」のしくみ

出所:金融庁「NISAを知る」

ただし、NISAという制度を利用して投資できる金額や商品には制限があります。NISAの特徴を確認しておきましょう。