1. 老後生活費の実態
総務省統計局の「家計調査報告」によると、65歳以上の無職夫婦世帯の消費支出の平均額は、月々約25万円です。この平均支出額の中で、食料費は約3割、光熱費は約1割と大きな割合を占めます。今回は、この2つの費目について考えていきます。
1.1 食料費
家計調査報告によると、食料費は消費支出全体の約3割を占め、最も大きな割合を占めています。しかし、食料費は工夫次第でコントロールしやすい項目でもあります。
自炊を基本とし、出来合いの惣菜や加工食品の購入を減らすことで食料費を減らすことができます。また、家庭菜園で新鮮な野菜を育てることや、料理のレパートリーを増やして食材を無駄にしない工夫をすることで、楽しみながら食費を削減することができます。
老後生活で時間ができるからこそ、少し食事に手間や時間を掛けることが可能になります。今までやっていなかったことにチャレンジをすることで、老後の時間を充実して過ごすことにも繋がります。
1.2 光熱費
光熱費は、電気、ガス、水道といった、生活に欠かせないライフラインにかかる費用です。家計調査報告では、光熱費・水道費は消費支出全体の約9%を占めており、生活費を抑えようと考えた際に節制を考えるべき費目の1つです。
光熱費を削減するためには、まずは節電が大切です。使わない電気はこまめに消したり、エアコン設定温度を適切にしたりするなど、適切な使用を守ることを心がけましょう。また、電力会社やガス会社の契約プランや契約会社自体を見直し、自身のライフスタイルに合ったものを選ぶことも重要です。
光熱費を無理して抑えようとしすぎると、特に高齢の身体であれば不調に繋がりかねません。無理をしすぎずにできる範囲で省エネを心がけていきましょう。
1.3 その他の生活費
食料費と光熱費以外にも、交通費、通信費、医療費、交際費など、日々の生活には様々な生活費がかかります。これらの費用についても、食料費や光熱費と同様に、定期的に見直しを行うことで、無駄な出費を抑えることに繋がります。
まずは現状の支出を洗い出し、平均より多いものについては内訳を確認して無駄がないかを確認するようにしましょう。