2024年11月、政府は物価の上昇による家計への負担を軽減するため、低所得世帯を対象に1世帯あたり3万円を支給する方針を明らかにしました。
3万円給付の概要について詳しく見ていきましょう。また、自治体によっては独自の支援金を支給するところもあります。
本記事では、このうち「山梨県北杜市」にて実施されている「後期高齢者世帯電気料金高騰対策支援金」についても解説していきます。
1. 住民税非課税世帯への「3万円給付」とは?誰が対象?
2024年12月17日、2024年度の補正予算が参議院本会議で成立しました。この中には、低所得世帯への給付金や、電気・ガス料金補助などの施策が含まれています。
3万円給付の対象となるのは、主に住民税非課税世帯です。
さらに、子どもがいる家庭には1人につき2万円が追加されます。
これまで度々「住民税非課税世帯への給付」が実施されてきましたが、住民税非課税世帯に該当する条件として「収入がゼロの人?」「金融資産が少ない人?」などの誤解も見られます。
「住民税非課税世帯」とはどのような人が該当するのでしょうか。
2. 住民税非課税世帯の要件にまつわる誤解
住民税は、前年の所得を基に算出されます。所得がゼロの場合だけでなく、一定の年収以下でも「非課税」に該当することがあります。
つまり、「収入がゼロの人?」というのは誤解であることがわかります。
非課税となる条件は自治体ごとに異なりますが、東京都23区内では以下のとおりとされています。
- 生活保護法による生活扶助を受けている方
- 障害者・未成年者・寡婦又はひとり親で、前年中の合計所得金額が135万円以下(給与所得者の場合は、年収204万4000円未満)の方
- 前年中の合計所得金額が区市町村の条例で定める額以下の方
上記を見てわかるとおり、「金融資産が少ない人?」も誤解であることがわかります。金融資産の有無は、住民税非課税世帯の判定には無関係なのです。
3つ目の「前年中の合計所得金額が区市町村の条例で定める額以下の方」について、東京都では下記のとおりとなっています。
- 同一生計配偶者又は扶養親族がいる場合:35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数)+31万円以下
- 同一生計配偶者及び扶養親族がいない場合:45万円以下
あくまでも所得を基準として、住民税非課税世帯の判定が行われていることがわかりますね。
3. 自治体独自の支援も!最大1万2000円が支給される例【締め切り間近】
最大1万2000円が支給される例4/6
Akio Miki JP/shutterstock.com
住民税非課税世帯への3万円支給は全国的な施策ですが、自治体によっては独自の支援を行うケースもあります。
たとえば「山梨県北杜市」にて実施されている、「後期高齢者世帯電気料金高騰対策支援金」について見ていきましょう。
3.1 後期高齢者世帯電気料金高騰対策支援金
北杜市では、電気料金高騰に伴い、75歳以上世帯に対して1世帯あたり最大1万2000円を支給します。
支給対象となるのは、2024年4月1日(基準日)時点(冬季分は令和6年10月1日時点)で北杜市に住民登録があり、世帯全員が75歳以上の者で構成する世帯であって、支給月の1日時点(9月1日・3月1日)まで引き続き北杜市に住民登録がある世帯の世帯主です。
夏季分はすでに支給が済んでおり、現在は冬季分の申請を受け付けています(夏季分の支援金を受給した世帯は、冬季分の支給申請書を提出する必要はありません)。
冬季分の申請期限が1月31日(金)に迫っており、申請期限までに申請書の提出がない場合は、支給を辞退したものとみなされます。
なお、他にも自治体独自で給付金を支給するところもあるため、お住まいの自治体の給付金情報は随時確認するようにしましょう。
4. 自治体によって給付金情報が異なることも!
本記事では、3万円給付の概要や自治体独自の支援事業を紹介しました。
3万円給付は全国共通であるものの、実施主体が自治体であるため、スケジュールが異なります。多くの自治体では1月末から手続きを開始予定としているため、必ず最新情報をチェックしておきましょう。
また、今回確認した例のように、自治体で独自に支援をするケースもあります。
「申請しないと給付金が受け取れない」ことも多いため、書類が送られてきた際はしっかりと確認し、申請が必要な場合は早めに手続きを行いましょう。
※申請期限や手続き方法などは、自治体によって異なります。LIMOでは、個別の相談・お問い合わせにはお答えできません。
4.1 ご参考:住民税非課税世帯への優遇措置一覧表
【一覧表】住民税非課税世帯への優遇措置5/6
各種資料をもとにLIMO編集部にて作成
上記は一例です。また、自治体が独自で優遇措置を設けるケースもありますので、お住まいの自治体ホームページ等でご確認ください。
4.2 ご参考:【年代別】住民税非課税世帯の割合《2022年と2023年で比較》
厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると、年代別における住民税非課税世帯の割合は下記のとおりでした。
【住民税非課税世帯の割合】2022年→2023年
- 29歳以下:2022年29.7%→2023年32.7%
- 30~39歳:2022年9.2%→2023年11.9%
- 40~49歳:2022年9.2%→2023年10.0%
- 50~59歳:2022年11.3%→2023年13.5%
- 60~69歳:2022年19.2%→2023年21.6%
- 70~79歳:2022年34.9%→2023年35.8%
- 80歳以上:2022年44.7%→2023年52.5%
- 65歳以上:2022年35.0%→2023年38.1%
- 75歳以上:2022年42.5%→2023年49.0%
参考資料
- 首相官邸「令和6年度補正予算成立等についての会見」(2024年12月17日)
- 内閣府特命担当⼤⾂(経済財政政策)「国⺠の安⼼・安全と持続的な成⻑に向けた総合経済対策」
- 内閣府「「国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策」について」
- 財務省「住民税について教えてください。所得税とはどう違うのですか?そもそも国税と地方税の違いはなんですか?」
- 東京都主税局「6 個人住民税の非課税」
- 厚生労働省「令和4年国民生活基礎調査」
- 厚生労働省「令和5年 国民生活基礎調査」
- 山梨県北杜市「北杜市後期高齢者世帯電気料金高騰対策支援金のお知らせ」
太田 彩子