2024年12月20日に公表された消費者物価指数は、前年同月比で2.9%の上昇です。
生鮮食品も上昇し、これからの生活に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、本格的な年金生活が始まる70歳代のお金事情として、貯蓄ゼロ世帯の割合や平均貯蓄額を紹介します。
また、後半では低年金者向け「年金生活者支援給付金」について解説しています。
1. 【70歳代のお金事情】二人以上世帯と単身世帯の「貯蓄ゼロ世帯」の割合
ここでは、2024年12月18日に公表されたJ-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」のデータをもとに、二人以上世帯と単身世帯の「貯蓄ゼロ世帯」について紹介します。
※貯蓄額には、日常的な出し入れ・引落しに備えている普通預金残高は含まれていません。
1.1 【70歳代】二人以上世帯の「貯蓄ゼロ世帯」は20.8%
70歳代の二人以上世帯における「貯蓄ゼロ世帯」は、20.8%で、全体の5分の1を占めています。
【70歳代・二人以上世帯・金融資産保有額】
- 金融資産非保有:20.8%
- 100万円未満:5.4%
- 100~200万円未満:4.9%
- 200~300万円未満:3.4%
- 300~400万円未満:3.7%
- 400~500万円未満:2.3%
- 500~700万円未満:4.9%
- 700~1000万円未満:6.4%
- 1000~1500万円未満:10.2%
- 1500~2000万円未満:6.6%
- 2000~3000万円未満:8.9%
- 3000万円以上:19.0%
金融資産がゼロの世帯が20.8%に対し、3000万円以上の世帯は19.0%あります。
金融資産を保有している世帯と、保有していない世帯の保有金額の差が大きく開いているとわかります。
ここでの金融資産は、運用の為または将来に備えて蓄えている部分の資産のことで、日常的な出し入れや引落としに備えている資産ではありません。