3.2 住民税非課税世帯の壁
年金受給者は、180万円の壁以外にも、住民税非課税世帯の基準に関する年収の壁があります。世帯構成や居住している地域によって差があり、まとめると以下のとおりです。
住民税非課税世帯に該当すると、政府による給付金の対象になったり、高額療養費制度の限度額が下がったりする恩恵を受けられます。ほかにも、国民健康保険料・介護保険料が減免されるため、経済的な負担を軽減できるでしょう。
年収の壁の引き上げに伴って、住民税非課税世帯に該当するための基準となる収入も引きあがる可能性が考えられます。
社会保険制度の仕組みを理解し、住民税非課税世帯に該当するとどのような影響があるのか知っておくとよいでしょう。
4. まとめにかえて
年収の壁を引き上げるかどうか、引き上げる場合はいくら引き上げるのかをめぐって、議論されています。実際に年収の壁の引き上げが実現すると、年金受給者の生活にも影響が出ると考えられます。
具体的には、住民税非課税世帯に該当する条件に影響が出るかもしれません。今後の年収の壁に関するニュースに注目しながら、自分の生活にどのような影響があるのかを考えてみてください。
参考資料
柴田 充輝