4. 公的年金だけで「100%生活できている」世帯は半数以下

厚生労働省が発表した「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、年金収入「のみ」で100%生活している高齢者世帯は全体の41.7%にとどまっています。

高齢者世帯の総所得に占める公的年金の割合

高齢者世帯の総所得に占める公的年金の割合

出所:厚生労働省「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」

 

残りの58.3%の世帯は、年金以外にも貯蓄の取り崩しや勤労収入、不労所得、さらに家族からの仕送りなど、他の収入源を頼りに生活していることがうかがえます。

 

5. まとめにかえて

ここまで現シニア世帯の年金事情をみていきました。
平均月額は国民年金が5万円台、厚生年金が14万円台です。この金額から、公的年金だけでは月々の生活費を賄えないと思った人は少なくないでしょう。
現シニア世代の約6割が、年金以外の収入や貯蓄の取り崩しで不足額を補填している状況です。
こうした現状を知ることで、現役世代の人たちが老後に向けてやるべきことが見えてくるのではないでしょうか。