4. 「浪費」は極力減らし、「投資」につながる行動を
日本人の平均所得が減少傾向にある一方、富裕層の世帯数や資産総額は上昇傾向が続いていることがわかりました。
また、富裕層のお金の使い方としては、ただ高いものにお金を払っているだけでなく、必要なものや投資につながるものにお金を投じていることも見えてきました。
私たちも一気に資産を増やすことは難しいですが、富裕層のお金に対する意識や行動を参考にすることで、コツコツでも資産を増やしていける可能性が上がるかと思います。
よく言われる言葉ですが、お金の使い方は大きく3つに分けられると言われています。「浪費」「消費」「投資」の3つです。浪費は極力減らし、投資につながる行動を増やすことが大切です。
特に今はNISAやiDeCoなど、毎月のお給料からコツコツ積立投資がしやすい環境も整ってきました。物価高に負けず、将来のお金の不安を和らげるためにも、2025年は投資につながる行動を増やしてみてはいかがでしょうか。
5. まとめにかえて
今回は、富裕層につながるヒントとして、純金融資産1億円以上を持つ富裕層の現状や彼らの共通する価値観について探ってきました。
富裕層を目指すなんてとんでもない、今の生活をなんとかしたいという声も多いかと思いますが、事実としてこれまで多くの金融資産を築いてきた富裕層が富裕層たる理由を参考にすることで、意識や行動が変わり、将来の結果を大きく変えてける可能性はあると思います。
ある日突然大きな財を築くことは容易ではありません。まずはできることから真似をしていきましょう。しっかりと今の家計状況を把握し、どんなものにも好奇心をもって学びを得ながら、少しずつ地道に資産形成していくこと。これが遠回りのようで意外と近道かもしれません。
幸いにも今の日本は国をあげて「貯蓄から投資へ」をスローガンに、個人がより気軽に運用できる環境も整えられてきています。今年から新しく生まれ変わった「NISA」をはじめ、iDeCoや様々な運用手段が増えていますので、将来に向けた明確な目標をもって、資産運用をコツコツ始めることが富裕層への第一歩となるのではないでしょうか。
参考資料
- ジブラルタ生命保険株式会社「おひとりさまに関する調査2024」
- 厚生労働省「国民生活基礎調査2002年」
- 厚生労働省「国民生活基礎調査2023年」
-
野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層・超富裕層は合計約 165万世帯、その純金融資産の総額は約469兆円と推計」(2025年2月13日)
小沼 大助