3. 「103万円の壁」が廃止されることで生じるメリット・デメリットは?

年収の壁が引き上げられることで、「働き控えの緩和」や「実質賃金の増加」が期待される一方で、デメリットも生じる可能性があります。

本章では、「103万円の壁」が廃止されることで生じるメリットとデメリットについて、詳しく解説していきます。

3.1 103万円の壁の引き上げにより生じるメリット

103万円の壁の引き上げにより生じるメリットは以下の3点です。

  • 働き方の自由度が向上する
  • 働き控えが緩和される
  • 減税効果が得られやすい

まず、103万円の壁が引き上げられることで、働き方の自由度が広がります。

たとえば、パート・アルバイト従業員は、従来の103万円の壁を気にせず、柔軟な働き方を選びやすくなります。

さらに、収入の壁を気にせず働きやすくなることから、働き控えが緩和され、企業の人手不足の解消にもつながるでしょう。

また、会社員や自営業者にとっては、基礎控除が123万円に引き上げられることにより、現行よりも減税効果が期待できる点も大きなメリットです。