国民民主党が「103万円の壁」の引き上げを提案したことをきっかけに、現在議論が進められており、政府が11月22日に公表した総合経済対策には「年収の壁」の対策を行うことが明記されています。
パートやアルバイトとして働く人にとって「103万円の壁」は身近な問題ですが、そもそも年収の壁とは、どのような問題を指すのでしょうか。
本記事では、今話題となっている「103万円の壁」について詳しく解説します。
103万円の壁が引き上げ、つまり実質的には「103万円の壁が廃止」されることで生じる、メリット・デメリットも紹介しているのであわせて参考にしてください。
1. 今話題になっている「103万円の壁」とは?
「年収の壁」とは、扶養に入っている人の年収が一定の金額を超えた場合に、税金や社会保険料の負担が増える仕組みのことを指します。
年収のラインごとに「〇〇の壁」と呼ばれており、今話題になっている「103万円の壁」は、世帯主の扶養に入っている人に「所得税の支払い義務が発生する年収目安」となっています。
所得税は、基礎控除48万円と給与所得控除55万円を合わせた103万円までの収入には課税されません。
しかし、103万円を超えると所得税の支払い義務が発生します。
そんな「103万円の壁」ですが、現在政府は、税金面の年収の壁を引き上げる改正案を検討しています。