2月は今年初めての年金支給月となります。

物価上昇の影響もあって年金だけでの生活が苦しいといった声も多く、現役世代の中には、老後、年金だけで生活できるか不安と思われている方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、「厚生年金・国民年金」の平均月額について確認していきたいと思います。併せて、「厚生年金・国民年金」の仕組みについても解説していきたいと思います。

1. 【公的年金】国民年金と厚生年金の仕組みとは?

日本の公的年金制度は「国民皆年金」と呼ばれます。

日本に住む20歳以上60歳未満の人は全員、年金に加入する義務があります。

【写真10枚】1枚目/日本の年金制度のしくみ、2枚目/年金受給額を「一覧表」でチェック!

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

この制度は「2階建て構造」と呼ばれ、国民年金と厚生年金の二つの柱で成り立っています。

1.1 国民年金(1階部分:基礎年金)

国民年金は、20歳以上60歳未満のすべての人が加入する基本的な年金制度です。

保険料は全国一律で、2024年度の月額は1万6980円です。支払った期間に応じて、将来受け取る年金額が決まります。

2024年度の満額は月額約6万8000円です。

国民年金には「第1号~第3号」という3つのタイプがあります。

  • 第1号被保険者:自営業者や学生などが該当し、自分で保険料を支払います。
  • 第2号被保険者:会社員や公務員が該当し、保険料は給与から天引きされます。
  • 第3号被保険者:第2号被保険者に扶養されている配偶者が該当し、個別に保険料を支払う必要はありません。

1.2 厚生年金(2階部分)

厚生年金は、会社員や公務員が加入する年金制度で、国民年金に上乗せされる形で支給されます。

加入対象は会社員や公務員が対象です。

また、保険料は毎月の給料やボーナスに応じて保険料が決まります。保険料は給与から天引きされ、会社と従業員が折半して支払います。

支払った保険料に基づいて、将来受け取る年金額が決まります。報酬に比例して年金額が増えるため、収入が多いほど高い年金を受け取ることができます。

続いて、厚生労働省が発表したデータをもとに、国民年金と厚生年金の平均的な受給額を確認しましょう。