「年金って自分たちの世代でも本当に受け取れる?」そんな不安を抱えている20代・30代の方がいるようです。

筆者は日々、資産運用の相談を受けていますが、最近は若い世代からの相談も増えてきました。

特に、将来の年金について「ちゃんと受け取れるのか心配」「老後が不安」といった声をよく聞きます。

物価はどんどん上がり、将来のことを考えると漠然とした不安を感じるのも無理はありません。

だからこそ、今のうちに年金のリアルな数字を知っておくことが大事です。

そこで今回は、老後の大切な収入源である公的年金にスポットを当てて、年代別の受給額をチェックしていきます。

今のうちから知識をつけて、将来に備えていきましょう。

1. 【最新版】厚労省データの一覧表!厚生年金「60歳~90歳以上」の平均年金月額《1歳刻み》

2024年12月、厚生労働省年金局は「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を公表しました。

今回はここから、60歳~90歳以上の各年齢における、厚生年金と国民年金の平均年金月額を1歳刻みで確認していきます。

最初に紹介する「厚生年金」の被保険者は第1号~第4号に区分されており、ここでは民間企業などに勤めていた人が受け取る「厚生年金保険(第1号)」(以下記事内では「厚生年金」と表記)の年金月額を紹介します。

また、記事内で紹介する厚生年金保険(第1号)の年金月額には国民年金の月額部分も含まれています。

1.1 一覧表【60歳~69歳】厚生年金の平均年金月額《1歳刻み》

【60歳~69歳】厚生年金の平均年金月額《1歳刻みの一覧表》

60歳代の厚生年金額

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 60歳:9万6492円
  • 61歳:10万317円
  • 62歳:6万3244円
  • 63歳:6万5313円
  • 64歳:8万1700円
  • 65歳:14万5876円
  • 66歳:14万8285円
  • 67歳:14万9205円
  • 68歳:14万7862円
  • 69歳:14万5960円

※65歳未満の厚生年金保険(第1号)の受給権者は特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより報酬比例部分のみのもの

1.2 一覧表【70歳~79歳】厚生年金の平均年金月額《1歳刻み》

【70歳~79歳】厚生年金の平均年金月額《1歳刻みの一覧表》

70歳代の厚生年金額

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 70歳:14万4773円
  • 71歳:14万3521円
  • 72歳:14万2248円
  • 73歳:14万4251円
  • 74歳:14万7684円
  • 75歳:14万7455円
  • 76歳:14万7152円
  • 77歳:14万7070円
  • 78歳:14万9232円
  • 79歳:14万9883円

1.3 一覧表【80歳~89歳】厚生年金の平均年金月額《1歳刻み》

【80歳~89歳】厚生年金の平均年金月額《1歳刻みの一覧表》

80歳代の厚生年金額

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 80歳:15万1580円
  • 81歳:15万3834円
  • 82歳:15万6103円
  • 83歳:15万8631円
  • 84歳:16万59円
  • 85歳:16万1684円
  • 86歳:16万1870円
  • 87歳:16万2514円
  • 88歳:16万3198円
  • 89歳:16万2841円

1.4 一覧表【90歳以上】厚生年金の平均年金月額

【90歳以上】厚生年金の平均年金月額

90歳代の厚生年金額

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 90歳以上:16万721円

厚生年金の平均年金月額は、一般的な年金受給開始年齢である65歳以降の各年齢で「14万円台~16万円台」の範囲におさまっています。

なお、先述の通り上記の年金月額には、国民年金(老齢基礎年金)の月額部分も含まれる点には注意が必要です。

さらに、厚生年金は「加入月数」と「加入期間の収入」によって老後の受給額が決まる報酬比例のしくみをとっています。上限額はあるものの、基本的には「長く働き、多く稼いだ人」ほど老後の年金が多くなります。

よって、実際の受給額は個人差が大きいことは心得ておく必要があるでしょう。次では、国民年金のみを受け取る場合についても見ていきます。