新NISAのブームは、一時の盛り上がりから落ち着きを見せつつあります。しかし、制度の特性を考えると、これから本格的に活用される段階に入ると言えるでしょう。
ただし、「みんなが始めているから安心」という考え方には注意が必要です。新NISAにはリスクが伴うことを理解した上で、自分に合った活用方法を見極めることが大切です。
新NISAの大きな特徴は、税制優遇が受けられる点や運用の自由度が高いことにあります。しかし、適切に活用するためには、制度の仕組みをしっかりと理解することが欠かせません。
では、新NISAを活用することでどのような成果が期待できるのか、また新NISAで押さえておくポイントは何か。今回は、それらについて詳しく解説していきます。
1. 【概要をおさらい】新NISA制度とは?
まずは、新NISA制度の概要について、おさらいしていきましょう。
1.1 新NISA:「成長投資枠」と「つみたて投資枠」
新しいNISAでは「成長投資枠」と「つみたて投資枠」が導入され、これらは併用して利用できるようになりました。
新NISA「成長投資枠」
- 年間投資上限額:240万円
- 非課税保有期間:無期限
- 投資対象商品:上場株式・投資信託など
新NISA「つみたて投資枠」
- 年間投資上限額:120万円
- 非課税保有期間:無期限
- 投資対象商品:投資信託やETF
非課税保有限度額(総枠):1800万円(うち成長投資枠1200万円)※枠の再利用が可能
2. 新NISA制度の大きなポイントとは?
旧NISAと新NISAの大きな変更ポイントとなるのは以下の4つです。
- 「成長投資枠」と「つみたて投資枠」が併用になる
- 年間投資上限額が増える
- 非課税保有限度額(総枠)が新設される
- 恒久化される
上記の変更から、新NISAは、旧NISAと比べてより使いやすくなった印象を受けます。
また、旧NISAの一般NISAとつみたてNISAは2023年12月をもって新規購入が終了となりましたが、非課税口座内に保有している商品については、新制度の非課税限度額とは別に、現行の取り扱いが継続されます。