2024年7月に厚生労働省より発表された「2023(令和5)年国民生活基礎調査の概況」によると、公的年金のみで生活している高齢者世帯は41.7%です。
このことから、年金受給者の約6割が公的年金だけでは生活できない実態が浮き彫りになっています。
本記事では、本格的な年金生活に入っている、70歳代令和シニア世代における貯蓄額や貯蓄ゼロの割合などを紹介します。
1. 70歳代令和シニア世代二人以上世帯の貯蓄額の割合は?
まずは、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」のデータをもとに、70歳代シニア世代二人以上世帯の貯蓄額に対する割合を見ていきましょう。
1.1 【70歳代令和シニア世代二人以上世帯】貯蓄ゼロ世帯は全体の約2割
70歳代令和シニア世代における二人以上世帯の「貯蓄ゼロ世帯」は19.2%で、全体の約2割を占めています。
【70歳代令和シニア世代・二人以上世帯の金融資産保有の割合】
- 金融資産非保有:19.2%
- 100万円未満:5.6%
- 100万円~200万円未満:5.1%
- 200万円~300万円未満:4.3%
- 300万円~400万円未満:4.7%
- 400万円~500万円未満:2.5%
- 500万円~700万円未満:6.2%
- 700万円~1000万円未満:5.8%
- 1000万円~1500万円未満:10.2%
- 1500万円~2000万円未満:6.6%
- 2000万円~3000万円未満:7.4%
- 3000万円以上:19.7%
金融資産保有額は、預貯金や貯蓄性のある生命保険、債券、株式、投資信託など、生活費で利用する口座以外で保有する資産のことを指しています。
1.2 【70歳代令和シニア世代二人以上世帯】貯蓄ゼロ世帯と貯蓄額3000万円以上がほぼ同じ割合
「貯蓄ゼロ世帯」は19.2%で、「貯蓄額3000万円以上世帯」は19.7%とほぼ同じ割合です。
貯蓄ゼロの世帯と貯蓄を多く保有する世帯の差が大きくなり、貯蓄額の二極化がよくわかります。
ここまで二人以上世帯の貯蓄額の保有割合を紹介しました。
つづいて、70歳代のシニア世代単身世帯の貯蓄額の割合を見ていきましょう。