4. 令和4~6年度における厚生年金と国民年金の年金額例はいくら?

公的年金は毎年度改定されます。令和4~6年度の推移を確認しましょう。

令和4年度は国民年金が6万4816円(満額)と厚生年金が21万9593円(平均的な収入で厚生年金の夫と国民年金の妻の夫婦2人で試算)となっており、前年度と比較して0.4%の減額です。

次に、令和5年度の内容は以下のとおりです。

令和5年度は国民年金が6万6250円、厚生年金が22万4482円となっており、原則2.2%の増額でした。

続いて令和6年度の内容は以下のとおりです。

令和6年度は国民年金が6万8000円、厚生年金が23万483円となっており、2.7%の増額でした。

この章でもみてわかる通り、年金額は改定されます。

また、増額された年度は物価高の影響で増額とはなっていましたが、マクロ経済スライドにより調整が入り、実質的には目減りとなっています。

5. まとめにかえて

厚生年金と国民年金のひと月の受給額と直近3年度の平均的な年金支給額を確認しました。

厚生年15万円以上の方は半数未満となっており、厚生年金であっても老後資金の備えは必要でしょう。

年金支給額は物価や賃金を考慮した変動がありますが、少子高齢化の日本ではマクロ経済スライドによる調整も入ります。

預貯金のほか、iDeCoや新NISAなどの資産運用による老後資金の確保を考えてみるのも選択肢の一つでしょう。

ただし、資産運用はリスクがあるので十分に情報収集を重ね、ご自身の許容できる範囲のリスクで行いましょう。

参考資料

宮野 茉莉子