年金は2ヵ月に一度支給され、次の年金支給日は4月15日です。

少子高齢化が進む中で、年金制度自体に不安を抱えている方も少なくないでしょう。

では実際、シニア世帯はひと月にどれくらいの年金を受給しているのでしょうか。今回は、年金制度の仕組みや現役シニアの年金事情についてチェックしていきます。

1. 公的年金を解説!国民年金と厚生年金のしくみ

日本の公的年金制度は、国民年金と厚生年金の「2階建て構造」となっています。

この制度には「国民皆年金」という特徴があり、日本に住む20歳以上60歳未満の全員に年金加入の義務があります。

では、それぞれの年金について詳しく見ていきましょう。

【図表】日本の年金制度のしくみ/年金受給額の一覧表は2枚目をチェック!

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

1.1 1階部分:国民年金(基礎年金)

国民年金は、基本的に20歳から60歳未満の日本に住む全員が加入しなければなりません。

以下の3つの被保険者区分があります。

  • 第1号被保険者: 学生や自営業者など、自分で保険料を支払う方
  • 第2号被保険者: 会社員や公務員など、厚生年金に加入している方
  • 第3号被保険者: 第2号被保険者の配偶者で、扶養されている方

保険料は、第1号被保険者は自己負担です。第2号は給与から天引きされ、事業主と折半で支払います。第3号は自己負担なしで、配偶者の加入している厚生年金制度から支払われます。

2025年度の保険料は月額1万7510円、年金額の満額は月額6万9308円となっています。

1.2 2階部分:厚生年金

厚生年金は、公務員やサラリーマンが国民年金に上乗せして加入します。

保険料は給与の額に応じて変動します。基本的には給与が高いほど支払う保険料も高くなります。

厚生年金は国民年金に加えて支給されるため、サラリーマンや公務員などの受給者は、国民年金のみを受給する場合よりも多くの年金を受け取ることができます。

「加入月数」と「加入期間の収入」によって老後の受給額が決まります。上限額はあるものの、基本的には「長く働き、多く稼いだ人」ほど年金額が多くなる報酬比例の年金なので、実際の受給額にはおのずと個人差が出ます。

それでは年金はどれくらいもらえるのでしょうか。

次章では厚生労働省の資料をもとに、国民年金と厚生年金の平均月額についてチェックしていきましょう。