株式市場の振り返り-日経平均株価は3日続伸、値幅の狭いレンジ内の推移

2018年8月23日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,410円(+48円、+0.2%) 3日続伸
  • TOPIX 1,698.2(▲0.1、▲0.01%) わずかに反落
  • 東証マザーズ総合指数 976.5(+7.7、+0.8%) 続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,317、値下がり銘柄数:678、変わらず:109
  • 値上がり業種数:17、値下がり業種数:16
  • 年初来高値更新銘柄数:21、年初来安値更新銘柄数:39

東証1部の出来高は10億8,192万株、売買代金は1兆8,214億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。市場参加者が少なかったことに加え、23日から始まる米国経済シンポジウム(通称:ジャクソンホール会議)を控えた様子見スタンスが強まった結果、低調な商いとなりました。売買代金は5日連続で2兆円を割り込んでいます。

そのような中、日経平均株価は終日プラス圏で推移しましたが、比較的狭いレンジ内での値動きに止まりました。前場の半ばには一時+100円高まで上昇しましたが、それからわずか15分後には一時+15円高まで上げ幅を縮小するなど、力強い上昇には程遠かったと言えます。

結局、1日の値幅(高値と安値の差)は約85円と小さくなりましたが、それでも3日続伸で引けています。

なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、最後はわずかながらプラスを維持することができず反落で引けました。

東証マザーズ総合指数は続伸、売買代金は30日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は6,853万株、売買代金は845億円となりました。出来高は前日並みでしたが、売買代金は増加しています。ここ1週間ほどは個人投資家の物色意欲の回復傾向が見られていましたが、前日に続いて低水準の商いとなりました。売買代金は30日連続で1,000億円を下回っています。

なお、総合指数は大幅下落した銘柄を買い戻す動きが見られた結果、続伸で引けています。このまま1,000ポイント回復を目指すのか注目されましょう。

スズキなど自動車株が軒並み大幅反落、スルガ銀行は15年ぶりの安値水準

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)が大幅高となり、連日の急落となっていたKDDI(9433)も一転して大幅反発となりました。

また、ニトリホールディングス(9843)が一時+4%高となり、ドンキホーテホールディングス(7532)やビックカメラ(3048)も大きく値を上げるなど、小売株の一角が買われたようです。

その他では、村田製作所(6981)、TDK(6762)、アルプス電気(6770)などの電子部品株が総じて上昇したのが目を引きました。

一方、前日に買われた自動車株が軒並み大幅反落となり、スズキ(7269)が一時▲5%安に迫る急落に、三菱自動車(7211)やいすゞ自動車(7202)も大幅下落となりました。

さらに、デンソー(6902)、アイシン精機(7259)、ブリヂストン(5108)、住友ゴム工業(5110)など自動車部品株やタイヤ株も大幅安で引けています。

また、主力ハイテク株でも下落が目立ち、日立製作所(6501)は年初来安値を更新しました。

その他では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)など銀行株が軟調に推移し、コマツ(6301)やファナック(6954)も大きく値を下げました。

なお、前日にストップ安となったスルガ銀行(8358)は一時▲10%超安の暴落になるなど、株価(終値)は2003年8月以来となる15年ぶりの安値水準となっています。

新興市場では、時価総額が最大のメルカリ(4385)が大幅安となって4日続落、再び上場来安値を更新しました。一方、手間いらず(2477)が久々に急騰し、ソウルドアウト(6553)も急騰して引けています。ただ、全体的には静かな値動きとなった銘柄が多かったようです。

青山 諭志