4.3 iDeCoなどの私的年金を活用する
iDeCoなどの私的年金を活用すれば、月あたりの年金受給額を大きく増加できます。
iDeCoは自分で運用する年金で、掛金が所得控除の対象となるのが特徴です。
また、運用益が非課税となる点、受取時も一定額までなら非課税となるのも特徴で、税制優遇に強みを持ちます。60歳までは受け取れませんが、老後資産の形成には最適な制度です。
このほか、私的に積み立てる年金には以下のようなものがあります。
- 企業年金:企業が掛金を負担して運用する年金
- 個人年金保険:保険契約を結んで積み立てる年金
- 財形年金貯蓄:財形住宅貯蓄と合わせて元利550万円まで利子が非課税となる年金
自分が利用しやすいもので、公的年金とは別の収入源をつくりましょう。
5. まとめ
厚生年金が月額15万円であっても、実際受け取れる金額は約13万円と、2万円ほど減少となって支給されます。
天引きされる金額はねんきん定期便や口座への振込額を見てもわからないため「書いている内容と支給額が異なる」「思っていたよりも少ない」とマイナス感情を抱きがちです。
将来受け取る年金額の少なさを嘆くことがないよう、現役のうちから年金を増やすための工夫をしておくとよいでしょう。
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 国税庁「高齢者と税(年金と税)」
- 日本年金機構「年金から介護保険料・国民健康保険料(税)・後期高齢者医療保険料・住民税を特別徴収されるのはどのような人ですか。」
- 新宿区「住民税について」
- 新宿区「保険料の計算方法について」
- 新宿区「介護保険料の決まり方」
- 総務省統計局「家計調査報告 〔 家計収支編 〕 2023年(令和5年)平均結果の概要」
- 日本年金機構「年金の繰下げ受給」
- 日本年金機構「在職老齢年金の計算方法」
- 国税庁「No.1319 財形年金貯蓄」
石上 ユウキ