現在、各政党で「103万円の壁」や「106万円の壁」などの「年収の壁の見直し」について活発に議論が進められています。
扶養内で働く主婦やパート従業員にとって、これらの年収の壁は税金や社会保険料が増える重要なボーダーラインとなるため、今回の見直しがどのような方針になるかは注目されるところです。
では、そもそも「年収の壁」である103万円、106万円、130万円にはどのような違いがあるのでしょうか。
本記事では、「年収の壁」の意味と、各ボーダーラインごとにどのような影響があるのかについて詳しく解説します。
年収の壁を超えることで生じるメリットも紹介しているので、あわせて参考にしてください。
1. そもそも「年収の壁」とは?
まずは、「年収の壁とは何か」について確認していきましょう。
年収の壁とは、扶養に入っている人の年収が一定の金額を超えた場合に、税金や社会保険料の負担が増える仕組みのことを指し、年収のラインごとに「〇〇の壁」と呼ばれています。
扶養に入ることで、扶養されている人の税金や社会保険料が軽減され、扶養している配偶者の税負担も控除によって軽減されます。
ただし、これらのメリットを受けるには、年収が一定の基準を超えないこと、つまり「年収の壁を超えないこと」が条件です。
次章では、パート主婦などが直面しやすい「103万円の壁」「106万円の壁」「130万円の壁」の違いと、それぞれを超えた場合に生じるデメリットについて見ていきましょう。