2. 住民税非課税世帯にはどんな人があてはまる？
では、対象となる「住民税非課税世帯」にはどんな人があてはまるのでしょうか。
そもそも住民税は前年の所得をもとに決定されるもので、一定の要件を満たす場合は非課税となります。世帯員全員が住民税非課税となる場合、その世帯は「住民税非課税世帯」となります。
こまかな要件は自治体によって異なりますが、本記事では東京23区内における条件を確認しましょう。
2.1 東京都23区内で「住民税非課税世帯」に該当する条件とは
（1） 生活保護法による生活扶助を受けている方
（2） 障害者・未成年者・寡婦又は寡夫で、前年中の合計所得金額が135万円以下（給与所得者の場合は、年収204万4000円未満）の方
（3） 前年中の合計所得金額が下記の方
- 同一生計配偶者又は扶養親族がいる場合：35万円×（本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数）＋31万円以下
- 同一生計配偶者及び扶養親族がいない場合：45万円以下
年収に換算すると、所得の種類によって以下が目安です（港区の例）。
- アルバイトやパートの給与収入が100万円以下
- 65歳以上で年金受給のみの人は、年金収入が155万円以下
- 65歳未満で年金受給のみの人は、年金収入が105万円以下
- 不動産収入等所得がある人は、収入から必要経費を引き、合計所得が45万円以下（令和2年度まで35万円以下）
給与収入の人は年収目安が100万円以下ですが、年金収入の人は65歳以上で155万円、65歳未満で105万円と高まります。
つまり、同じ年収でも年金生活者の方が住民税非課税世帯に該当しやすいため、住民税非課税世帯には高齢者世帯が多いとされています。
次章では、年代別の住民税非課税世帯の割合を確認してみましょう。
