6. 富裕層に近づくためのアドバイス
ここまで「富裕層」について、純金融資産1億円以上を保有している割合や、富裕層の共通点について見てきました。富裕層になる要因はさまざまですが、共通して言えるのは、富裕層は日常的にお金の使い方や増やし方について深く考え、行動に移している点です。
現在の日本は物価の上昇が続いていますが、賃金の上昇がそれに追いつかず、銀行預金の金利も低水準のままです。こうした状況で資産の価値を守るためには、資産運用の活用を検討するのも一つの方法です。
資産運用といっても、方法は多岐にわたります。まずは、話題の新NISAやiDeCoの活用を検討してみるのもよいでしょう。
これらの制度は国が用意した税制優遇の仕組みです。新NISAは投資の運用益が非課税になる仕組みであり、iDeCoは掛金が所得控除の対象となるため、節税効果が期待できるのが特徴です。
ただし、投資信託等を活用した資産運用は元本が保証されるわけではないため、場合によっては資産が減ってしまうリスクもあります。そのため、投資する際にはリスクを十分に理解したうえで活用する必要があります。
新NISAやiDeCoだけにこだわらず、自分の生活スタイルや目標に合った運用方法を選びましょう。お金に関する考え方を変え、将来を見据えた行動を始めることが、いずれ大きな成果につながるかもしれません。まずは一歩踏み出し、自分に合った資産運用の方法を見つけてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計 | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI)」
- 総務省「2020年基準消費者物価指数 全国 2024年(令和6年)10月分」
筒井 亮鳳