3.2 【自治体独自の支援】公共交通機関の交通費補助

愛知県名古屋市では、市バス・地下鉄などを実質無料で乗車できる「敬老パス」を交付しています。対象者は、名古屋市にお住まいの65歳以上の方(外国籍の方を含む)です。

申込後、交付された「敬老パス」を利用するには、1年ごとに負担金を支払う必要があります。負担金は所得に応じて「1000円、3000円、5000円」です。

敬老パスを利用すると、無料乗車区間は無料で乗車。運賃支給対象区間は、敬老パスにチャージしたお金から運賃が支払われ、後日、運賃相当額が支給される仕組みです。

◆無料乗車区間:市バス・地下鉄・メーグル(なごや観光ルートバス)・ゆとりーとライン・あおなみ線

◆運賃支給対象区間:名鉄・JR東海・近鉄・名鉄バス・三重交通

なお、1年間の利用回数は730回と制限があります。

高齢者の免許返納や健康維持を促進する目的などで、多くの自治体で同様の助成制度が設けられているようです。お住まいの市町村ホームページ等で確認してみて下さい。

3.3 【自治体独自の支援】スマホ購入費用の補助

兵庫県養父市では、スマホを購入した65歳以上の方に最大1万円分の地域振興ポイントを交付しています。

◆補助対象者

  • 令和6年度中に65歳を迎える方(昭和34年4月2日~昭和35年4月1日)
  • 65歳以上

◆補助要件:以下のすべてに該当する場合

  • マイナンバーカード読み取り機能がある新品のスマートフォンであること
  • 非営利かつ自ら使用する目的で購入していること
  • 但馬地域内の店舗で購入していること
  • 令和6年5月15日から令和7年2月28日までに購入していること
  • 養父市共通認証に登録していること

シニア世代を対象としたスマホ購入費用の補助を行っている自治体は他にもあります。お住まいの市町村ホームページ等で確認してみると良いでしょう。

4. まとめにかえて

本記事では、シニア層を対象とした給付金・補助金・手当について8つご紹介しました。

こうした支援金等は、知らなければ受け取ることができないものが多々あります。ご紹介したもの以外にも、利用できる制度等がないか調べてみると良いでしょう。

シニア世代は年金を中心に生活している世帯が多く、昨今の物価高によって厳しい生活を強いられている方もいるかもしれません。

日々の生活を切り詰めていくことも大事ですが、頼れる制度がある場合は積極的に活用しましょう。

参考資料

荻野 樹