5. 富裕層が行っている3つの節約ポイント
富裕層と言えば豪華な生活を送っているイメージがありますが、実際には「使うところは使い、使わないところは徹底的に使わない」といった賢い節約を実践している人も多くいます。
そこで本章では、元銀行員である筆者が実際に見た富裕層の特徴を交えながら、彼らが実践している節約のポイントについてお伝えしていきます。
5.1 節約ポイント1:服装の倹約
まず1つ目のポイントは、服装に関する節約です。
一般的な浪費として知られるブランド服に対して、実際に富裕層の方々は意外にも質素な服装を選んでいます。
私が銀行時代にお会いした富裕層の方々の中で、ブランド物の服を着ている人は少なく、むしろファストファッションなど比較的庶民的な服装をしている方が多かった印象です。
元々資産家であっても、無駄な支出を避け、自然に倹約を楽しんでいる人こそ、長期的にお金を手元に残しているのかもしれません。
5.2 節約ポイント2:コンビニを使わず倹約
コンビニエンスストアはとても便利な存在です。
ただし、そこで販売されている商品はほとんどが定価で、近隣のスーパーと比較するとかなり高額な場合が多いです。
興味深いことに、富裕層の多くは近所のスーパーとコンビニの価格差をしっかりと把握していることがわかりました。
5.3 節約ポイント3:年会費・月会費の倹約
サブスクリプションサービスのように、使用量に関係なく月額や年額で決まった料金を支払う形態のサービスが増えてきました。
しかし、自分がどれだけの固定費や年会費を毎月支払っているのかを、きちんと把握できている人は少ないのではないでしょうか。
富裕層の多くは、複数の契約を避け、本当に必要なサービスと不要なものをしっかりと見極め、支出に対して非常に厳格に管理していることがわかります。
6. まとめにかえて
本日は富裕層の消費行動パターンについて確認してきましたが、いかがでしたでしょうか。
ラグジュアリーカードの利用履歴から、富裕層の消費行動を探ってみたところ、リセールバリューのあるものをうまく購入しているということが読み取れます。
筆者は、銀行出身で元富裕層担当でしたが、彼らの共通点として、メリハリのあるお金の使い方をしていました。見えないところで倹約をされている方が多かった印象です。
自分や身近な人への投資には惜しまず使いますが、浪費に近い消費行動は極端に少ないように感じました。
富裕層の行動を参考にすることで、私たちも賢く資産を倹約するヒントが得られるかもしれません。未来の経済動向に注目しながら、賢いお金の使い方を心がけていきたいですね。
参考資料
- 株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層・超富裕層は合計約165万世帯、その純金融資産の総額は約469兆円と推計」
- Black Card Ⅰ 株式会社「ラグジュアリーカード利用データ調査」
- Black Card Ⅰ 株式会社「ラグジュアリーカード会員 ライフスタイルに関する調査」
- 金融庁「NISAを知る」
- 厚生労働省「iDeCoの概要」
- 資源エネルギー庁「エネルギー価格激変緩和対策事業」
- 首相官邸「岸田内閣総理大臣記者会見」2024年6月21日
- 三井住友トラスト・資産のミライ研究所「相続資産の規模と形態について」
足立 祐一