2.1 日本で富裕層が増えた主な2つの要因とは?
要因1:経済成長と資産形成のチャンス拡大
2005年以降、日本の経済は緩やかに成長してきました。
この間、NISAやiDeCoなどの税制優遇制度が導入され、個人の資産形成のチャンスが広がったことも大きな要因です。
さらに、株価の上昇が続き、早期に資産形成を始めた人にとっては、相応の利益を得ることができたケースもあります。
これらの制度や経済のタイミングの良さが、富裕層の増加を促進した要因だと考えられます。
要因2:相続や贈与の影響
親や祖父母からの相続や贈与も富裕層の増加に寄与しています。
日本は高齢化が進んでおり、親から遺産を受け継ぐ世帯が増加しています。
たとえば、「結婚祝いとして数百万円をもらった」や「祖父母から遺産を受け継いだ」といったケースもあり、こうした状況によって、本人の意図しない形で富裕層に加わることもあるのです。
次章では、筆者が実際に接してきた富裕層のエピソードを交えつつ、富裕層に共通する3つの特徴についてお話しします。