3. 高齢者世帯の生活感と必要な貯蓄額の計算方法

厚生労働省の「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、生活意識について「大変苦しい」「やや苦しい」と回答した高齢者世帯の割合が59%でした。

  • 大変苦しい:26.4%(前回18.1%)
  • やや苦しい:32.6%(前回30.2%)
  • 普通:36.7%(前回45.1%)
  • ややゆとりがある:3.9%(前回2.5%)
  • 大変ゆとりがある:0.4%(前回0.8%)

また、総務省「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上の世帯では毎月約3万円の赤字が発生している状況です。

あくまでも平均的なデータで、統計の結果は毎年変わるとはいえ、参考としてイメージしておくとよいでしょう。

「老後生活では毎月3万~5万円の赤字が発生する」と想定する場合、毎年36万~60万円の取り崩しが必要になる、とイメージできます。

老後の期間を30年間と仮定する場合、リタイア時の貯蓄として1080万~1800万円程度の資産を形成する必要がある、と逆算できるでしょう。