元金融機関社員が見た、富裕層に共通する3つの特徴とは。富裕層が増え続ける意外な理由も解説元金融マンが語る「本物のセレブ」の共通点とは

2. なぜ富裕層が日本で増え続けている？主な2つの要因

2005年から2021年の間に、日本の富裕層の数は増加しています。

純金融資産保有額の階層別にみた保有資産規模と世帯数の推移

富裕層や超富裕層が持つ資産総額の推移は下記のとおりです。

日本で富裕層が増え続けている理由として、主に以下2つの要因が考えられます。

2005年以降、日本経済は緩やかに成長しており、その中で、NISAやiDeCoなどの税制優遇制度が導入され、個人の資産形成を後押しする環境が整いました。

加えて、株式市場が上昇を続け、早期に投資を始めた人にはその成果が現れ、資産が増加したケースも多いです。

これらの制度や投資タイミングの良さが、富裕層の増加に大きく寄与したと考えられます。

さらに、親や祖父母からの相続や贈与も、富裕層の増加に一役買っています。

日本の高齢化が進む中で、親からの遺産を受け継ぐ世帯が増えており、たとえば「結婚祝いに数百万円を受け取った」「祖父母から遺産を譲り受けた」というケースもよく見られます。

こうした状況では、本人の意図しないうちに富裕層に加わることもあるため、予期せぬ資産増加が見込まれるのです。

次章では、富裕層に共通する3つの特徴について、実際に筆者が接してきた富裕層のエピソードを交えながらお話しします。