2026年度の全国健康保険協会(協会けんぽ)の保険料率が公表されました。
3月(4月納付分)から保険料が改定されますが、平均保険料率は0.1%の引き下げになることがわかっています。
物価上昇が進む中で、健康保険料が引き下げになることを意外に感じた方もいるのではないでしょうか。実は、全国健康保険協会(協会けんぽ)では都道府県ごとに医療費を反映して健康保険料率を設定するため、地域によって異なります。
今に比べて値下げになる都道府県もあれば、据え置きになるところもあるので注意しましょう。
健康保険料は毎月の給与から天引きされているため、給与手取り額に影響する方もいると思われます。
本記事では、全国健康保険協会(協会けんぽ)の健康保険料が平均で引き下げになった背景や、各都道府県の保険料について解説します。
1. 2026年度(令和8年度)の協会けんぽ保険料率は全国平均で引き下げへ
協会けんぽの平均保険料率は、中長期的に安定した財政運営を目指し、これまでできる限り10%を超えないよう維持されてきました。
しかし今回、現役世代の負担軽減や中小企業を取り巻く厳しい社会経済情勢などを踏まえ、2026年度(令和8年度)の全国平均保険料率は前年度から0.1%引き下げられ「9.90%」となります。
都道府県ごとに保険料が異なるのは、都道府県支部ごとの医療費水準等に基づいて決定しているためです。
2. 【2026年度】都道府県別の健康保険料率一覧
協会けんぽの保険料率は一律ではなく、都道府県支部ごとの年齢構成や所得水準の差を調整した上で、加入者1人当たりの医療費に基づいて毎年算出・改定されています。
2026年度の改定では、引上げ(値上げ)となる都道府県はゼロという結果になりました。全47都道府県のうち、40都道府県で「引き下げ(値下げ)」、7県で「据え置き」となっています。
ご自身の加入する都道府県支部がどうなっているか、状況を確認してみましょう(※居住する都道府県とは異なる場合があります)。
※40歳から64歳までの方(介護保険第2号被保険者)は、これに全国一律の介護保険料率(1.62%)が加わります。
2.1 据え置きとなる7県
- 青森県
- 秋田県
- 山形県
- 栃木県
- 神奈川県
- 島根県
- 沖縄県
2.2 引き下げとなる40都道府県
- 北海道・東北: 北海道、岩手県、宮城県、福島県
- 関東: 茨城県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都
- 甲信越・北陸: 新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県
- 東海: 岐阜県、静岡県、愛知県、三重県
- 近畿: 滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
- 中国: 鳥取県、岡山県、広島県、山口県
- 四国: 徳島県、香川県、愛媛県、高知県
- 九州: 福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県
2.3 保険料率が最も高い都道府県
- 佐賀県:10.55%(前年度10.78%から引き下げ)
2.4 保険料率が最も低い都道府県
- 新潟県:9.21%(前年度9.55%から引き下げ)
3. 介護保険料率は全国一律「1.62%」。新たに「子ども・子育て支援金」も加わる!
健康保険料に加えて、40歳から64歳までの方(介護保険第2号被保険者)は、これに全国一律の「介護保険料率(1.62%)」が加わります。
さらに見逃せないのが、2026年(令和8年)4月より、子育て世代を社会全体で支える新しい分かち合いの仕組みとして「子ども・子育て支援金制度」がスタートすることです。
こちらの支援金率は「0.23%」となっており、健康保険料等とあわせて徴収されることになります。
4. 日々の健康づくりが将来の保険料を下げる?「インセンティブ制度」
私たち一人ひとりの取り組みが、将来の保険料率の引き下げにつながる可能性があります。
協会けんぽでは、加入者や事業主の取り組みによって医療費の伸びを抑えられた上位15支部に対し、保険料率を引き下げる「インセンティブ制度」を取り入れています。
評価の指標となるのは以下の5つです。
- 特定健診等の実施率
- 特定保健指導の実施率
- 特定保健指導対象者の減少率
- 要治療者の医療機関受診率
- ジェネリック医薬品の使用割合
「毎年健診を受ける」「要治療の判定が出たらすぐに医療機関を受診する」「ジェネリック医薬品を積極的に利用する」といった日々の小さな心がけが、自身の健康を守るだけでなく、めぐりめぐって自分たちの保険料負担を抑える第一歩になります。
5. まとめ
2026年度(令和8年度)の協会けんぽの保険料率は、多くの都道府県で引き下げられる結果となりました。
一方で、新たに子ども・子育て支援金制度が始まるなど、給与から天引きされる社会保険料の内訳は少しずつ変化しています。
まずはご自身の給与明細や資格情報のお知らせを確認し、4月納付分(3月分)から保険料がどのように変わるのか、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

