1.1 シニア世帯「2018年から2023年」までの平均貯蓄額の推移
まずは、2018年から2023年までの平均貯蓄額の推移をみていきましょう。
- 2018年：2233万円
- 2019年：2218万円
- 2020年：2292万円
- 2021年：2342万円
- 2022年：2359万円
- 2023年：2504万円
少子高齢化の進行や年金支給開始年齢の引き上げ、そして年金を支える世代の減少などの影響で、公的年金だけでは老後の生活に不安を感じる世帯が増えていると考えられます。
このような不安を軽減し、より安心した老後を迎えるために、多くの世帯で貯蓄額が増加している傾向が見られます。
次に、保有資産の内訳について詳しく見ていきましょう。
1.2 65歳以上・二人以上世帯の「保有資産の内訳」
- 有価証券：480万円
- 生命保険など：413万円
- 定期性預貯金：846万円
- 通貨性預貯金：754万円
- 金融機関外：11万円
合計：2504万円
2023年には、有価証券の保有額が前年比で+80万円と大幅に増加した一方、定期性預貯金の額は前年比で▲19万円と減少しています。
2018年以降の推移を見てみると、有価証券の割合は増加しており、定期性預貯金の割合は年々減少していることが確認できます。
これは、「貯蓄から投資へ」という流れの中で、資産運用を始める世帯が増えていることが主な要因と考えられます。
また、新NISA（少額投資非課税制度）やiDeCo（個人型確定拠出年金）など、一定金額まで非課税で投資できる制度がシニア世代にも広く利用されていることも影響しているでしょう。
次に、65歳以上の「勤労世帯を含む」貯蓄額は、無職夫婦世帯の貯蓄額と比較して、どのくらいの差があるのかを見ていきましょう。
