1. 【老後の生活設計】”全面的に公的年金頼り”は年齢とともに増加

まずは、厚生労働省年金局が公表した「生活設計と年金に関する世論調査」の結果を確認してみましょう。

1.1 老後の生活設計における「公的年金」の位置づけ

令和に生きる私たちの公的年金の位置づけが見えてきます。

最も多かった回答は「公的年金を中心とし、これに個人年金や貯蓄などを組み合わせる(53.8%)」でした。

一方で、「全面的に公的年金に頼る」と答えたのは全体の26.3%です。

この割合は、18~29歳で8.2%、30~39歳で10.4%、40~49歳で16.3%、50~50歳で24.7%、60~69歳で28.5%、70歳以上で43.2%となっています。

年代が上がるごとに増加していきます。

このデータからもわかるように、年齢が上がるにつれて公的年金に頼る割合が高くなっています。

特に高齢者にとっては、公的年金が生活の重要な支えとなっていることがうかがえます。

多くの世帯にとって、セカンドライフの主要な資金源は公的年金であり、その重要性はますます高まっています。

とはいえ、公的年金のしくみやルールの中には、現役世代には意外と知られていないこともあります。

次章では、そのひとつをご紹介していきます。