3. 世帯年収1500万円は何割いる?年齢層や資産の特徴
いわゆる「お金持ち」の中には、親や祖父母からの資産を受け継いで富裕層の仲間入りをしたケースもあれば、一代で大きな財を成しえた人までさまざまです。
ここからは、株式会社博報堂のレポート(※)をもとに、”インカムリッチ”とも呼ばれる、高収入世帯の特徴について見ていきます
※株式会社博報堂「新富裕層“インカムリッチ”生活者調査」レポート」
3.1 世帯年収の内訳と年代別構成比
株式会社博報堂「新富裕層“インカムリッチ”生活者調査」レポート」によると、世帯年収1500万円以上の「インカムリッチ」の割合は全体の2.4%です。
インカムリッチは男女ともに40歳代が多い点も特徴的です。同レポートによると、インカムリッチの51.0%が会社員で、うち28.0%が上場企業に勤務。
順調にキャリア形成が進むなかで、相応のポジションに就き年収のピークを迎える人もいるのでしょう。
3.2 インカムリッチたちの「資産の特徴」とは?
同レポートによると、全体・インカムリッチともに、保有資産のトップは「現金・預貯金(※自身で稼いだお金)」です。
インカムリッチと全体の保有資産について見てみましょう。
- 現金・預貯金:全体78.1%・インカムリッチ88.4%
- 自宅の土地:全体26.6%・インカムリッチ45.4%
- 株式:全体19.1%・インカムリッチ45.4%
- 生命保険:全体23.9%・インカムリッチ41.1%
- 投資信託:全体17.3%・インカムリッチ34.8%
- 貴金属・宝石類:全体6.0%・インカムリッチ18.9%
「自宅の土地」「株式」「生命保険」「投資信託」や「貴金属・宝石類」の各項目で、インカムリッチの保有率は全体を10ポイント以上上回る結果に。
預貯金以外の金融商品を積極的に取り入れていることや、土地や貴金属・宝石類などリセールバリューを意識した資産を保有する割合も高めですね。
インカムリッチたちのこうした特徴は、
- 「資産運用では、短期的な利益より、中長期でのリターンを重視」(61.1%)
- 「リスクを考え、資産の配分を管理」(54.6%)
- 「ネット証券などを通じて自分で投資」(51.5%)
- 「貯蓄よりも投資にお金を回したい」(46.3%)
などの回答が、全体よりも多かったことなどからも明らかであると言えそうです。
次では、ファイナンシャルアドバイザーである筆者から、働き盛りの現役世代が資産家に近づくための3つのヒントを紹介します。