5. 安心した老後生活を送るために「今できること」
今回は、年金生活者支援給付金と60歳代・70歳代・80歳代の年金状況について見てきました。
年金生活者支援給付金の請求書は9月から順次発送されるため、対象者の方は忘れずに申請を行いましょう。
なお、前章で確認した「厚生年金・国民年金」の受給額は個人差があるため、あくまでも概算として参考にしてください。
厚生年金については、現役時代の働き方や収入によって受給額が異なるため、早い段階で自分の年金額を確認することが重要です。
少子高齢化が進む日本では、現在の年金水準が将来的に変わる可能性もあるため、その点も考慮しておくと良いでしょう。
今回の内容を踏まえると、老後は年金だけで生活するのは現実的に難しいことが分かると思います。
もちろん、年金だけでも生活できる方もいるかもしれませんが、それは年金制度が現状のままで続くという前提に基づいています。
そのため、現在注目されているのが「資産運用」の活用です。
たとえば、「iDeCo(個人型確定拠出年金)」や「NISA」など、国が支援する税制優遇を受けながら資産運用できる制度があります。
資産運用にはリスクもありますが、計画的に活用すれば頼もしいサポートとなるでしょう。
また、資産運用は長期的な視点で行うものなので、現役時代から貯金と並行して利用することが理想的です。
6. まとめにかえて
最近話題の「新NISA」や「iDeCo」、気になっている方も多いのではないでしょうか?
これらはあくまでも制度のひとつで、資産運用の選択肢の一部に過ぎません。
資産運用と言っても、種類によってリスクも方法もいろいろあります。何を選ぶかは、自分で考えて動くことが大事なんです。
私もよく「老後が不安」という相談を受けますが、その背景には「年金だけじゃ足りないかも」という心配がありますよね。
確かに、年金で生活がまかなえればこんな不安は生まれないはずです。老後を安心して過ごすには、どれだけ資産を準備できるかがカギになるのでしょう。
今は物価がじわじわ上がり続けている状況なので、今持っている資産が10年後や20年後も同じ価値を持つとは限りません。それを考えると、「今の貯金で安心」とはなかなか言えないのが現実です。
さらに、「超低金利時代」で、銀行にお金を預けていてもほとんど増えないでしょう。お金に少し働いてもらう=「資産運用」を考えてみるのも一つの方法です。
もちろんリスクはありますが、正しい情報を集めて無理のない範囲で始めてみるというやり方もあります。
焦らず、自分に合った方法でコツコツと準備を進めていきましょう。