老後生活を支える年金ですが、働き方次第では受給できる年金が低額になる可能性があります。受給できる年金が少ない方は、早い段階で自助努力を行う必要があるでしょう。
今回は、年金の平均月額や現役時代に行うべき自助努力の方法を解説します。
1. 国民年金の平均月額と受給割合
厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」で、国民年金の平均月額と受給割合を確認できます。
1.1 【国民年金の平均月額】
- 全体の平均月額:5万6316円
- 男性の平均月額:5万8798円
- 女性の平均月額:5万4426円
具体的に、受給額ごとの人数を見てみましょう。
- 1万円未満:6万5660人
- 1万円以上~2万円未満:27万4330人
- 2万円以上~3万円未満:88万1065人
- 3万円以上~4万円未満:266万1520人
- 4万円以上~5万円未満:465万5774人
- 5万円以上~6万円未満:824万6178人
- 6万円以上~7万円未満:1484万7491人
- 7万円以上~:178万3609人
国民年金は保険料が一律で、保険料を満額納付したときの年金額も決まっています(2024年度における満額の老齢基礎年金は月6万8000円)。
受給者ごとに差が生まれにくい制度設計となっており、国民年金だけで月10万円の収入を得るためには、満額の老齢基礎年金を約6年繰り下げてから受給を開始する必要があります。