公的年金だけでは老後の生活費をすべてカバーできないという意見を目にする機会が増え、自分もそうなのではないかと気になる方も多いでしょう。
年金は「国民年金」と「厚生年金」の2つがあり、保険料・保険料納付済期間などによって受給額が決まります。
この記事では年金のおおまかな仕組み、年金の平均受給額についてわかりやすく解説していきます。
老後が気になる方は、ぜひ参考にして、備えを進めていってください。
1. 公的年金は2階建ての構造
日本の公的年金は、以下のように国民年金と厚生年金の2階建ての構造になっています。
1.1 1階にあたるのが国民年金
1階にあたる「国民年金」は、原則として日本に住む20歳以上60歳未満の全ての人が加入します。保険料の納付済期間と免除期間などを合算した「受給資格」が10年以上ある場合、原則として65歳から年金を受給できます。
ちなみに、以前は受給資格期間が25年以上必要でしたが、法律が改正されて10年に短縮されました。
1.2 2階にあたるのが厚生年金
厚生年金は会社員や公務員の方などが加入する年金制度で、国民年金に上乗せした金額で年金を受給できます。
保険料は収入に応じて変動し、収入が高いほど保険料も高くなる仕組みです(上限あり)。
支払う保険料は高くなりますが、老後に受給できる金額も増えるのがメリットです。
なお、厚生年金に加入していた実績は、厚生年金を抜けた後も残ります。
よって、現在は自営業や個人事業主として国民年金に加入している方でも、過去に厚生年金に加入していた時期があるのであれば、その分は年金の受給時に反映されます。