3.2 NISAを利用する
お金を増やすことを考えたい人は、NISAの利用がおすすめです。NISAは、運用益が非課税で受け取れるのが特徴の投資制度です。
2024年からは新しいNISA制度が始まっており、金融資産を生涯非課税で保有できるようになりました。
加えて、年間で最大360万円まで積立できる点や長期の投資に適した商品が用意されている点などから、長く投資を続けるほど恩恵を実感しやすい制度となっています。
500円、1000円など少ない金額から始められるのもNISAの利点です。生活支出の余りを少し投資に回していけば、ゆっくりとお金を増やしていける可能性が高まります。
3.3 iDeCoで年金を増やす
貯蓄の代わりに老後収入を増やすことを検討しているならば、iDeCoの活用がおすすめです。
iDeCoは自分で積み立てて運用する年金です。運用益が非課税となる点や掛金がすべて所得控除の対象となる点など、税制優遇が強みとなっています。
年金や退職後の一時金として受け取るため60歳まで引き出せないのはデメリットですが、節税と資産形成を同時に実現できる有用な制度といえます。
4. 早めの資産形成で豊かなセカンドライフを
60歳代で2000万円以上の貯蓄がある世帯は全体の3割と、決して多くはありません。多くの世帯が、十分な貯蓄を用意できないまま老後を迎えているといえます。
加えて、老後は体力・健康面から外で働くのが難しくなる可能性もあります。現役のうちから資産形成をしておくことで、老後の生活が余裕のある快適なものになるでしょう。
参考資料
- 国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」
- 総務省「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-(二人以上の世帯) 」
- 総務省「消費者物価指数 / 2020年基準消費者物価指数 / 年報」
- 金融庁「NISAを知る」
石上 ユウキ