第50回衆議院選挙の投開票が2024年10月27日に行われました。自民党と公明党の与党が過半数割れし、激震が走っています。

10月1日に就任したばかりの自民党・石破茂首相が早くも窮地に立たされています。

今回の衆院選では、政治改革や経済対策、外交、子育て支援など、さまざまなトピックが争点となりました。

東京都第7区(港区・渋谷区)では、立憲民主党元職の松尾明弘氏が2回目の当選。参議院から鞍替えした自民党の丸川珠代氏は、3万票以上の大差をつけられて2位となりました。

そこで今回は、松尾明弘氏、丸川珠代氏の情報を振り返ります。

1. 東京都第7区(港区・渋谷区)候補者・松尾明弘氏の基礎情報

3年ぶりに衆議院議員に返り咲いた松尾氏は、東京大学法学部卒業後、日本電信電話(NTT)、ITベンチャー社長を経験しました。

2006年に成蹊大学法科大学院を修了し、司法試験に合格。松尾千代田法律事務所の代表弁護士として活躍してきました。

2011年に一橋大学院(国際企業戦略専攻)修了。2020年に衆院議員初当選すると総務委員会に属し、党政調会長補佐を務めました。

今回の選挙では、「裏金問題を終わらせない」と掲げ、裏金の行方を厳しく追及することを明言。また、税制の見直し、年金・社会保障制度改革などを進めるとしました。

今回の衆院選では、8万6252票を集めました。

2. 松尾明弘氏が掲げる働き方改革について

松尾氏は働き方改革として、非正規雇用者の雇用条件改善を公約に掲げています。

厚生労働省が発表した最新の「令和6年版 労働経済の分析」「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、コロナ禍以降の経済社会活動活発化により、2023年の労働力人口と雇用者数は過去最高を記録しています。

非正規雇用労働者の数も増加し、全雇用者の中で3割強を占めています。

一方で正規、非正規の月額の平均賃金は以下の通り、10万円以上もの格差があります。

  • 正社員・正職員  33万6300円
  • 非正規社員・職員 22万6600円

また松尾氏は男女間の賃金格差是正についても言及しています。近年は女性の社会進出が増加していますが、その平均賃金は以下の通り、大きな開きがあります。

  • 男性 35万900円
  • 女性 26万2600円

働き方にも多様性がある昨今、その格差の是正も求められています。

男女の月額平均賃金の推移。近年は男女ともに増加傾向。1/2

男女の月額平均賃金の推移

出所:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」

 

3. 東京都第7区(港区・渋谷区)候補者・丸川珠代氏の基礎情報

参議院から鞍替えして出馬した丸川氏は、東京大学経済学部卒の元テレビ朝日アナウンサーです。

2007年に参議院議員として初当選。環境大臣やオリンピック・パラリンピック担当大臣などを務めました。

夫は元衆議院議員の大塚拓氏(今回で落選)。現在は12歳になる長男を子育て中です。

公約には政治改革として、政治資金を監督する独立した第三者機関を設置することを明言しました。

自身の母親への介護経験から「希望の源」とする社会保障政策を強調し、質が高く負担の少ない医療・介護の実現などを挙げています。

4. 丸川珠代氏が掲げる女性の子育てとキャリアの両立支援について

丸川氏は、女性の子育てとキャリアの両立支援を公約として挙げています。

厚生労働省が発表した最新の「令和6年版 労働経済の分析」によると、子育て等のキャリア中断による男女の賃金等の差は歳を重ねるごとに広まることがわかっています。

以下の表は企業規模別の、新卒から同じ会社に勤めているフルタイム労働者の男女別賃金カーブです。

男女別月額平均賃金カーブ(大学新卒から同じ会社に勤めているフルタイム労働者)2/2

男女別月額平均賃金カーブ(大学新卒から同じ会社に勤めているフルタイム労働者)

出所:厚生労働省「令和6年版 労働経済の分析 -人手不足への対応-」

おおよそ40歳以降において賃金差がみられ始め、55~59歳で最大となることがわかります。特に1000人以上の大企業においては、月額10万円以上の差になっています。

女性の社会進出が進んだものの、非正規雇用率も依然として高いのが現状で、男女の賃金格差にも影響しています。

5. まとめ

東京都第7区から出馬した、立憲民主党元職の松尾明弘氏、自民党の丸川珠代氏の政策を比較しました。

他候補の公約も発表されていますので、気になる方はチェックしてみてください。

参考資料

LIMO編集部