2024年10月27日に投開票が迫る衆議院選挙。石破茂内閣発足直後の10月9日に解散され、10月15日に公示されてから、候補者による熱い舌戦が日々繰り広げられています。

政治改革や経済対策、外交、子育て支援など、さまざまなトピックで争点となっています。

自民党が過半数を維持できるのか、野田佳彦代表率いる野党第1党の立憲民主党が議席を伸ばすのか、注目が集まっています。

東京都第2区は5人が立候補し、全員が40代とフレッシュな顔ぶれとなりました。

そこで今回は、その中から、自民党・辻清人氏と日本維新の会・今村充氏の情報を振り返ります。

1. 東京都第2区(中央区・台東区)候補者・辻清人氏の基礎情報

自民党所属で当選4回の前職・辻氏は、1979年生まれの45歳。幼少期から13年間をカナダで過ごし、TOEIC満点の英語とフランス語、ドイツ語、日本語の4言語話者です。

京都大学経済学部卒業後、リクルートに入社。その後アメリカ・コロンビア大学国際行政大学院卒業後、米戦略国際問題研究所研究員に。

2012年に東京2区で初当選。副幹事長、国会対策副委員長を歴任し、現在は外務副大臣を務めています。

公約には、政治改革として、政策活動費の廃止、旧文通費の使途を公開することを明記。また外務副大臣として、「国益を守り抜く」と強調しています。

また多様な働き方を推進し、年金生活世帯や低所得者世帯に対して追加給付金の検討も掲げています。

2. 辻清人氏が掲げる物価高支援、賃上げ政策について

総務省が公開している消費者物価指数によると、最新の2024年9月総合指数は2020年から8.9%増加。前年同月比で2.5%上昇と物価高は年々加速しています。政府は物価高を上回る所得増を掲げ、賃上げ政策を講じてきました。

辻氏が言及している中小企業の賃上げは、いまだに大企業との差が埋まっていない状況です。

厚生労働省の「2024年民間主要企業春季賃上げ要求・妥結状況」によると、大企業の賃上げ率は5.33%。

一方で日本商工会議所が発表した2024年度「中小企業の賃金改定に関する調査」によると、2023年4月と2024年同月を比べた正社員の賃上げ率は加重平均で3.62%、従業員数20人以下の企業では3.34%という結果に。

規模が小さい会社ほど、賃上げの動きは進んでいないのが現状です。

2024年度の中小企業の賃上げ実施状況(予定含む)。全体の7割が実施すると答えました。

2024年度の中小企業の賃上げ実施状況(予定含む)

出所:日本商工会議所「『中小企業の賃金改定に関する調査』の集計結果について 」