6. 【ご参考】年金に関する疑問や不安を解消!よくある質問を解説
「年金は複雑だなぁ…」と思う人は多いのではないでしょうか?でも、ちょっとしたポイントを押さえると、意外と分かりやすくなります。ここでは、年金についてよくある質問を分かりやすく解説していきます。
6.1 年金ってどんな仕組み?
まず、日本の公的年金は「2階建て」の仕組みになっています。土台にあたるのが「国民年金」、その上に「厚生年金」が重なる2階建て構造です。
国民年金
国民年金は、20歳から60歳未満の全員が対象で、自営業やフリーランスの方が主に加入しています。毎月決まった保険料を払う仕組みとなっています。
厚生年金
会社員や公務員が加入するのが「厚生年金」。厚生年金は収入に応じて保険料が変わるので、将来もらえる年金額もその人の収入次第になる部分が大きいです。
6.2 「繰下げ受給」って何?
年金は普通65歳からもらうものなのですが、「もう少し働けそうだし、今すぐもらわなくてもいい」と思う人には、「繰下げ受給」という選択肢があります。簡単に言うと、受け取りを遅らせることで将来の年金が増える仕組みです。
例えば、65歳で受け取る予定を75歳まで遅らせると、年金額が84%も増えます。
もし健康で他の収入源があるなら、繰下げ受給は検討する価値があるでしょう。
6.3 年金や老後資金を増やすには?
「どうやったらもっと年金や老後資金を増やせるのか?」というのは気になるところですよね。繰下げ受給のほかにもいくつか方法があります。
国民年金の付加保険料を払う
自営業やフリーランスの方には少しだけ追加で保険料を払うことで、将来もらえる年金額を少し増やすことができます。
厚生年金に加入する
もし可能なら、厚生年金に加入するのも一つの手です。会社員になったり、厚生年金が適用される働き方を選ぶと、将来もらえる年金が増えます。
資産運用
さらに、iDeCo(個人型確定拠出年金)や投資信託で資産運用をするという選択肢もあります。ただし、運用にはリスクもあるので、始める前によく考えた方がいいですね。
これで、年金の基本が少しクリアになったでしょうか?一歩一歩理解を深めていくことで、将来への準備がしっかり進められるでしょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-(二人以上の世帯)」
- 厚生労働省「これまでの年金部会も踏まえてご議論いただきたい論点」
- 厚生労働省「国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通しー令和6(2024)年財政検証結果ー」
- 内閣府「高齢社会対策大綱の策定のための検討会(第8回)」
立野 力