2.4 国民健康保険料と後期高齢者医療保険料が天引きされない人
国民健康保険料と後期高齢者医療保険料が天引きされない要件は、以下の通りです。
- 老齢・退職・障害・死亡を理由に年金を受給
- 年間の年金受給額が18万円未満
- 介護保険料との合計額が、年金額の2分の1超
以上から、税金や社会保険料ごとに年金から天引きされる条件が異なることがわかりました。
自分の年金がいくら天引きされているか確認したい人は、日本年金機構から送られる「年金振込通知書」を確認してください。
年金振込通知書には税金や社会保険料が天引きされる前の総支給額と、実際に天引きされた手取り額が確認できます。気になる人は、年金振込通知書をチェックしてください。
ただし、10月に支給される年金の手取り額は、年金振込通知書に記載されている額と異なる可能性があります。その理由について確認しましょう。
3. 年金振込通知書の記載額と異なる理由
年金振込通知書の記載額が、実際の支給額と異なる理由は、年金から天引きされる社会保険料や税金が10月から変わることがあるからです。
税金や社会保険料の税額は、前年の所得をもとに計算します。
前年度の所得をもとに、正しく納める社会保険料や税金の税額が確定するのは、おおむね10月です。それまでは、前年度と同額の社会保険料や税金を天引きしています。
もし、前年度よりも所得が高くなった場合は、社会保険料や税金の徴収額が増えます。10月までに受け取っている社会保険料や税金から、残りの期間で支払う分を再計算するので手取りがさらに減る可能性があります。
年金を受け取っている人は、天引きされている社会保険料や税金の項目だけでなく、10月から手取りが変わっていないか確認してください。
4. まとめにかえて
年金から天引きされる税金や社会保険料と、天引きされない人について解説しました。
同じ税金や社会保険料でも、天引きされる要件は異なります。
そのため、年金振込通知書を確認して、どの部分が天引きとなっているか確認しておきましょう。
参考資料
- 日本年金機構「年金から介護保険料・国民健康保険料(税)・後期高齢者医療保険料・住民税および森林環境税を特別徴収されるのはどのような人ですか。」
- 日本年金機構「老齢年金から所得税および復興特別所得税が源泉徴収されていませんが、なぜでしょうか。」
- 日本年金機構「年金振込通知書」
川辺 拓也