2. 貯蓄ゼロの高齢者の割合
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」によると、単身世帯と2人以上の世帯でみる貯蓄額の中央値は、以下のとおりでした。
- 60歳代:単身世帯210万円、2人以上世帯700万円
- 70歳代:単身世帯500万円、2人以上世帯700万円
中央値とは、データの数値を小さい順に並べた場合にちょうど真ん中にくる値です。平均値に比べると、中央値の値が少ないため、全体的な傾向としては貯蓄のない世帯のほうが多いといえます。
貯蓄のない世帯は、公的年金や年金以外の収入で生活する必要があるので、家計のやりくりが重要です。
では、60歳代と70歳代で貯蓄のない世帯の割合がどの程度いるのか、確認しましょう。
2.1 単身世帯でみる割合
単身世帯における貯蓄のない60歳代と70歳代の割合は、以下のとおりでした。
- 60歳代:33.3%
- 70歳代:26.7%
60歳代では3世帯に1世帯が、70歳代は4世帯に1世帯が貯蓄のない世帯でした。単身世帯では、貯蓄のある世帯とない世帯が二極化している状況となっています。