2. 社会保険の適用となる「年収の壁」はいくら?
10月から社会保険の適用範囲が拡大されるため、これまで以上に加入対象者が増えることが予想されます。
ただし、従業員51人以上の企業で働く全員が対象になるわけではなく、一定の年収以下であれば、10月以降も社会保険に加入せず働き続けることが可能です。
その「年収の壁」とされる目安が「106万円」です。
「年収106万円」を超えなければ、10月以降も社会保険の加入対象外となります。
「年収の壁」を意識する主婦にとって、今回の適用拡大は悩ましい問題です。
では実際のところ、該当するパート主婦層は、今回の適用拡大についてどのように捉えているのでしょうか。
次章では、調査結果をもとに主婦たちの本音を探っていきます。
3. 4割の主婦が10月からの社会保険の適用拡大を「知らなかった」と回答
株式会社ビースタイル ホールディングスは「社会保険適用拡大」をテーマに、仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層にアンケート調査を実施しました。
調査概要は下記のとおりです。
- 調査手法:インターネットリサーチ(無記名式)
- 有効回答者数:420名(※)
- 調査実施日:2024年7月25日(木)~2024年8月1日(木)まで
- 調査対象者:ビースタイル スマートキャリア登録者/求人サイト『しゅふJOB』登録者
- リリース公開日:2024年9月3日
※調査対象者のうち、家周りの仕事について「同居家族はいるが主に自分が担当」または「同居家族と自分で概ね平等に担当 」のいずれかを選択した人のみを抽出して集計。
上記調査の結果、2024年10月から社会保険の適用対象が従業員51人以上の企業に拡大されることを「知っていた」と回答したのは、全体の63.8%でした。
つまり、36.2%の主婦・主夫層は今回の適用拡大について認知していなかったことになります。
また、同調査で「適用拡大があなたの希望する仕事条件に影響を与えるか」という質問に対しては、39.3%が「影響はない」と回答しました。
次いで多かった回答(わからないを除く)は、「今より給与を高くしたい」(22.9%)、「今より労働時間を増やしたい」(11.7%)、「今より労働時間を減らしたい」(9.8%)でした。
上記から、従業員数の適用範囲拡大によって仕事の希望条件に影響がある人が一定数いることがうかがえます。