年金生活者支援給付金は、公的年金やその他の所得が一定基準以下の方を対象に給付される給付金です。
対象者には9月1日以降に給付金の請求書類が郵送されますが、「自分が対象かどうか」や「給付金額がいくらなのか」といった疑問を抱く方も多いでしょう。
今回は、この支援給付金の対象者や給付金額について詳しく解説します。また、支援給付金の説明に加えて、現在のシニア世代の年金受給額についても触れ、老後を年金だけで生活することのリスクについて考えます。
30歳代・40歳代の現役世代の皆さんも、シニアの年金事情を踏まえながら、どのように老後に備えるべきか、必要な老後資金について一緒に考えていきましょう。
1. 「年金生活者支援給付金」の対象者
「老齢年金生活者支援給付金」は、老齢基礎年金を受給している人のうち、一定の条件を満たした場合に受け取ることができます。詳細を整理していきましょう。
1.1 【老齢年金生活者支援給付金】対象となる条件
- 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
- 同一世帯の全員が市町村民税非課税
- 前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は88万9300円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は88万7700円以下(※2)
※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は除く
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で78万9300円を超え88万9300円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で78万7700円を超え88万7700円以下である方には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。
上記の支給要件をすべて満たしている場合、老齢年金生活者支援給付金の対象となります。
では次に、老齢年金生活者支援給付金の2024年度の給付基準額を見ていきましょう。