10月15日(火)は、公的年金の支給日です。老後の収入源の一つとなる公的年金は、偶数月の15日(土日祝日の場合は直前の平日)に2カ月分がまとめて振り込まれます。

なお、年金額は現役時代の年金加入状況により決定するため、個々で異なります。

少子化が深刻な問題となる日本では、将来の公的年金に対する不安の声が高まっていますが、現・老齢年金世代も決して十分な年金を受給しているわけではないようです。

本記事では、厚生労働省の資料をもとに、老齢年金「国民年金・厚生年金」の受給額や、年金暮らしの実態について確認していきます。

1. 【老齢年金世代】夫婦2人の生活費は約25万円…年金収入だけでは厳しいか

総務省統計庁「家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の家計収支は下記のとおり赤字となることが分かりました。

1.1 【家計収支一覧】

  • 実収入(天引き前の収入):24万4580円(うち、社会保障給付21万8441円)
  • (非消費支出(税金・社会保険料):3万1538円)
  • 可処分所得(手取り収入):21万3042円
  • 消費支出:25万959円

可処分所得ー消費支出=▲3万7917円

1.2 【消費支出の内訳】

  • 食料:7万2930円
  • 住居:1万6827円
  • 光熱・水道:2万2422円
  • 家具・家事用品:1万477円
  • 被服及び履物:5159円
  • 保険医療:1万6879円
  • 交通・通信:3万729円
  • 教育:5円
  • 教養娯楽:2万4690円
  • その他の消費支出:5万839円

毎月、約25万円の年金収入があれば赤字を出さずに最低限の生活費をカバーできることになります。

上記の平均値では65歳以上の夫婦2人分の年金収入は約22万円。しかし、冒頭で申し上げたとおり、年金額は現役時代の年金加入状況により個人差があるため、平均とは大きく異なる世帯もあるでしょう。

では、現・老齢年金世代の年金額は月額どのくらいあるのか。確認していきましょう。