3. 公的年金「厚生年金と国民年金」2024年度は2.7％増額へ
公的年金は毎年度改定がされており、2024年度の公的年金は前年度から2.7％の増額となりました。
厚生労働省が公表した2024年度（令和6年度）の年金額の例を確認しておきましょう。
3.1 2024年度「国民年金・厚生年金」のモデル年金月額
- 国民年金（満額）：6万8000円（+1750円）
- 厚生年金（国民年金を含む）：23万483円（+6001円）
国民年金は、40年間未納なく保険料を納めた場合の「1人分」の満額受給額となっています。
一方で厚生年金は、平均的な収入（平均標準報酬（賞与含む月額換算）43万9000円）で 40年間就業した場合、受け取り始める「老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金（満額）」です。
つまり、厚生労働省が公表している厚生年金のモデル年金額は会社員の夫と専業主婦の妻で構成される「夫婦世帯」の年金額となっているため留意しておきましょう。
上記のとおり、近年の賃金や物価上昇を背景に年金額が増額されましたが、年金額が物価変動率に追いついておらず、現状は実質的に目減りとなっています。
では、公的年金だけで生活できている高齢者はどのくらいいるのでしょうか。
