4. 在職定時改定と在職老齢年金における注意点

在職老齢年金制度は、今後の改正により支給停止基準額の引き上げや制度自体の撤廃の可能性もありますが、まだ決定はされていません。

そのため、在職定時改定制度とあわせて現行制度を十分に理解し、適切な対策を取ることが重要です。

4.1 収入の理解と管理の必要性

漏れなく年金を受け取りたいと考えた場合、年間の収入を把握し、支給停止基準額を超えないように注意する必要があります。

そのためには、就労の調整や、年金の繰下げなども検討をすることが重要です。「在職定時改定」がされることで、1年ごとに年金の受給額があがってくるため、その金額分も考慮して考えましょう。

さらに、年間の収入には賞与などの臨時収入も含まれるので、その点も注意してください。

4.2 勤務形態について

「在職定時改定」や「在職老齢年金制度」は、あくまでも65歳以降に”厚生年金に加入して働いている場合”に適用される制度です。

パートタイムやフリーランスなど、厚生年金に加入しない労働形態の場合、制度は適用されません。制度を踏まえた検討をする場合は、自身の65歳以降の働き方も踏まえて考える必要があります。