株式市場の上昇

2024年8月5日に日経平均は過去最高の下げ幅となりましたが、長い目で見てみると2005年以降、日本の株式市場は回復傾向にあります。

その結果、株式投資に着手していた多くの世帯が資産を増やすことができ、なかには投資をきっかけに富裕層の仲間入りを果たした世帯もいます。

財務省が行った、特定口座年間取引報告書・配当等の支払調書・株式等の譲渡の対価の支払調書・確定申告書をもとにした分析によると、2019年の資本所得総額は7.4兆円です。

なお、「資本所得」に含まれるものは、以下のとおりです。

  • 公募投資信託
  • 特定公社債等の譲渡所得
  • 上場株式
  • 一般株式
  • 配当所得、利子所得などのうち、一般口座内の上場株式の取引により発生したもの
  • 配当所得、利子所得などのうち、特定口座内の取引により発生したもの
  • 配当所得、利子所得などのうち、その他の取引により発生したもの
  • 分離課税の対象となっているもののうち、確定申告がされたもの(公社債投資信託及び特定公社債の配当、利子所得を除く)

2019年に日本で上記のような資本所得を得た人は、1764万人いました。

資本所得を得た1764万人のうち、1億円以上を得た人は5200人余り(1764万人の上位0.03%)です。

つまり、資本所得を1億円以上得た上位0.03%の人だけで、資本所得総額のうち37%を得ていることになります。

相続や贈与によるもの

相続や贈与により、資産を受け継ぐ富裕層もいるでしょう。

少子高齢化が進んでいるため、1世帯あたりの子供の人数が減少し、相続する1人あたりの資産額が増えている傾向にあります。

また、たとえ一般家庭であったとしても、両親や祖父母から遺産を受け取ったことで、富裕層の仲間入りを果たしたという人もいるでしょう。

生まれながらの富裕層や、仕事や投資などで成功し富裕層になった方などさまざまですが、元証券会社勤務で、現在はAFP(アフィリエイテッドファイナンシャルプランナー)やファイナンシャルアドバイザーをしている筆者の経験上、富裕層には主に3つ共通点があるようです。

次章で詳しくご紹介しますので、ぜひ参考にご覧ください。