5. まとめにかえて

今回は、公的年金制度や、厚生年金(国民年金を含む)平均月額、「年金・月額30万円以上を受給できる人」の割合や現役時代の平均年収について確認しました。

年金「月額30万円以上」を受け取っている人数は1万2490人(0.08%)で、割合として非常に少ないことがわかりました。

厚生年金の受給額は、現役時代の収入や年金保険の加入期間などによって変わってきます。

そのため、豊かな老後の生活のために少しでも厚生年金の受給額を増やすには、働く期間を長くしたり、収入を増やすことを目指したりするなどの方法があります。

しかし、そうはいっても収入を上げるというのは簡単ではありません。

その場合は、余剰資金を用いた資産運用により、老後に向けた資産形成をを行っていく方法もあります。

資産形成の方法として、iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)やNISA(少額投資非課税制度)などの制度を利用するのもよいでしょう。

ただし、資産運用にはリターンが期待できるだけでなくリスクが伴います。

景気や経済の動向により金額が変動することもあり、元本保証ではないことを理解しておくことが大切です。

日本は少子高齢化が進んでいるため、将来の受給できる年金額が変わる可能性もあります。

いざ老後を迎えてからお金で困らないように、生活費がどのくらいかかるか考慮したうえで、まずは自分に合った資産形成の方法を見つけつことからはじめてみてはいかがでしょうか。

将来に向けて、少しずつでも準備をはじめていけるとよいですね。

【編集部よりご参考】

第1号被保険者や第3号被保険者は、将来国民年金のみの受給となります。

参考までに、国民年金(老齢基礎年金)の受給額ごと人数もご紹介します。

国民年金受給額ごとの人数

  • 1万円未満:6万5660人
  • 1万円以上~2万円未満:27万4330人
  • 2万円以上~3万円未満:88万1065人
  • 3万円以上~4万円未満:266万1520人
  • 4万円以上~5万円未満:465万5774人
  • 5万円以上~6万円未満:824万6178人
  • 6万円以上~7万円未満:1484万7491人
  • 7万円以上~:178万3609人

参考資料

西村 翼